AT&T、広告論争でベライゾンに対する訴訟を取り下げ

AT&T、広告論争でベライゾンに対する訴訟を取り下げ

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AT&Tは、自社のネットワークカバレッジを批判するベライゾンの広告の放送中止に失敗したことから、米国最大の無線通信事業者に対する訴訟を取り下げることを決定した。

ベライゾンとAT&Tは水曜日、ジョージア州アトランタの連邦裁判所に訴訟の正式な却下を申し立てた。さらに、ベライゾンがAT&Tに対して提起していた別の訴訟も却下された。

11月、AT&Tは、ベライゾンの3G全米展開を批判し、「誤解を招く」と判断した広告の撤回を裁判所に要請した。しかし、判事は後にこの要請を却下し、ベライゾンの広告は「不適切」と解釈される可能性はあるものの、誤解を招くものではないと指摘した。両当事者は当初、12月16日に法廷で審理を行い、仮差し止め命令に関する2度目の陳述を行う予定だった。

この法的紛争は、AT&Tが苦情を申し立てたことに端を発する。同社は、広告が一般のテレビ視聴者に対し、同社のワイヤレスサービスが米国のほとんどの地域ではカバーされていないと示唆していると訴えた。AppleのiPhone向けCM「There's an app for that(それ用のアプリがあります)」をパロディ化したVerizonは、「There's a map for that(それ用の地図があります)」というスローガンでAT&Tを揶揄した。VerizonのCMは3Gデータネットワークの強みを強調していたが、AT&Tは、テレビCMがすべての音声およびデータ接続について言及していると誤解される可能性があると主張した。

AT&Tは、俳優ルーク・ウィルソンを起用した一連の広告で公に反論しました。3Gの普及率に焦点を当てるのではなく、「事実を正す」こと、そしてワイヤレスネットワークが全米の97%に普及していることを示すことを目指しました。

ベライゾンは法廷で、AT&Tの主張に対し、同社が自社の無線データサービスの「真実」に過剰反応していると主張した。ベライゾンは、AT&Tがデバイスの増加に対応するための自社ネットワークへの適切な投資を怠ったと主張した。

同社は「AT&Tが訴訟を起こしたのは、ベライゾンの広告が真実であり、真実は人を傷つけるからだ」と述べている。

iPhone 3GSの発売により、全米第2位の無線通信事業者であるAT&Tの無線通信ネットワークは厳しい夏を過ごし、批判が高まった。その後まもなく、AT&Tは自らの欠点を公に認め、今後の改善を誓った。