アップル、抗議活動を受けてフォックスコン・インドを「保護観察」に

アップル、抗議活動を受けてフォックスコン・インドを「保護観察」に

ウィリアム・ギャラガーのプロフィール写真ウィリアム・ギャラガー

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劣悪な労働環境を理由にインドのフォックスコンのiPhone工場が強制閉鎖されたことを受け、アップルは同社に対し「保護観察中」と通告した。

フォックスコンの南インド、スリペルンブドゥール工場では、すでに1週間の閉鎖期間が少なくとも10日間延長されている。労働者の抗議活動と食中毒の発生を受けて地元政府によって実施されたこの閉鎖は、2021年12月30日に終了する予定だ。

そうなれば、フォックスコンは通常の1万7000人の従業員での再開は認められず、組立ラインには1000人しか配置されないことになる。ロイター通信によると、アップルはフォックスコンに対し、工場をいわゆる「保護観察」下に置くと通告したという。

アップルは試用期間の意味や解除基準を明確にしていない。しかし、アップルの広報担当者はロイター通信に対し、 「食の安全と居住環境に関する最近の懸念を受けて」従業員の寮を調査するために監査員を派遣したと述べた。

地元紙「ザ・ヒンドゥー」によると、アップルはさらに「包括的な一連の是正措置が迅速に実施されるようサプライヤーと協力している」と述べた。

フォックスコンは、現地の経営陣を再編していると発表した。また、労働条件の必要な改善が行われている間は、全従業員への給与支払いを継続すると述べた。

同社はこれらの改善が具体的にどのようなものか、またAppleの「保護観察」が実際に何を意味するのかについては詳細を明らかにしていない。しかし、Appleは2020年12月にウィストロンのインド工場で発生した暴動への対応において、この保護観察という概念を以前にも用いたことがある。

その後、アップルはウィストロンに対し、試用期間は、同社が労働者の労働条件に関していわゆる「是正措置」を実施するまでは、アップルから新規の取引を獲得できないことを意味すると伝えた。