フォックスコンがインドにアップルのiPhone工場を建設か、現地コスト削減の可能性も

フォックスコンがインドにアップルのiPhone工場を建設か、現地コスト削減の可能性も

ニール・ヒューズのプロフィール写真ニール・ヒューズ

· 1分で読めます

アップルの製造パートナーであるフォックスコンは、インドに新しいiPhone組み立て工場を開設する交渉を行っていると報じられており、これにより成長市場での端末価格の低下と売上増加が実現する可能性がある。

ロイター通信によると、フォックスコンはiPhoneに加え、インド国内および海外での販売に向けてiPadとiPodの製造も検討しているという。フォックスコンの計画に関する詳細は、インド・マハラシュトラ州の産業大臣、スバーシュ・デサイ氏によって明らかにされた。

フォックスコンは公式には、2020年までにインドに最大12の施設を建設する計画だと述べている。しかし、人口10億人を超える国にアップル専用の工場を建設するという件については、コメントを控えた。

フォックスコンはこれまで中国でデバイスを製造してきたが、近年は特定の市場への対応を強化するため、戦略的に世界展開に関心を示している。例えば、同社は2011年にブラジルに進出し、一部のiPhoneを現地で製造しているが、南米での生産拡大は予想よりも遅れている。

インドへの進出は、アップルとフォックスコンの両社にとって重要な戦略的動きとなり、中国における賃金上昇の影響を相殺することが可能になる。生産コストの低下により、アップルは韓国のサムスンやマイクロマックスといったインド現地メーカーに後れを取っているインドで、iPhoneの価格設定をより積極的に行うことができるようになるだろう。

近年、Appleはインドでの販売拡大に様々な戦略を採用しており、iPhone購入の初期費用を軽減する分割払いプランや、小売店との提携による店頭販売などが挙げられる。画面サイズが大型化したiPhone 6とiPhone 6 Plusの発売もインドでの関心を高めたと言われているが、価格が依然としてネックとなっているようだ。

人口が12億人を超えるにもかかわらず、インドは依然として世界で最も貧しい国の一つだ。国際通貨基金のデータによると、一人当たり名目GDPはわずか1,509ドルで、中国の6,959ドルを大きく下回り、南スーダンのような戦争で荒廃した国のGDPをかろうじて上回る程度だ。