ニール・ヒューズ
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カナダのスマートフォンメーカー、ブラックベリーが瀕死の状態にあるとの見方から、大手企業や組織は従業員を同プラットフォームから移行させ続けている。最近では製薬会社のファイザーが使用中止に踏み切った。
世界最大の製薬会社ファイザーは最近、従業員にBlackBerryの「不安定な状態」について言及するメモを送付し、現在の契約期間が終了したらAppleのiPhoneまたはGoogleのAndroidプラットフォーム搭載端末への移行を計画するよう推奨した。AllThingsDの取材に応じた情報筋によると、ファイザーには9万人の従業員がおり、そのうち「大勢」がBlackBerryを使用しているという 。
苦戦を強いられるスマートフォンメーカーBlackBerryが衰退の一途を辿る中、ファイザーはBlackBerryとの提携を見送った最新の企業となった。iPhoneやAndroid端末が登場する前は、旧Research in Motionとして知られていたBlackBerryが、企業や政府機関のユーザーの間で圧倒的なシェアを誇っていた。
同社は最近、資産売却を試みたが失敗に終わり、アップル、マイクロソフト、レノボといった大手IT企業が関心を示した。しかし、各社が関心を寄せていたのはブラックベリーの特許であり、同社のハードウェア部門や既存顧客基盤ではないとされている。
しかし、ブラックベリーの取締役会は、経営難に陥っている同社の分割・売却を断念した。また、フェアファックス・キャピタルによる買収提案も拒否した。
同社の前CEO、トーステン・ハインズ氏が今月初めに辞任し、サイベース前CEOのジョン・チェン氏がブラックベリーの経営を引き継ぐことになった。ブラックベリーのCEOに就任して以来、チェン氏は同社が「長期にわたって堅固な財務基盤」を有していることを顧客に伝えようと努めており、「すべての顧客のためにブラックベリーを再建する」と誓っている。
先月、ブラックベリーは従業員の40%を解雇せざるを得なくなった。この削減はあまりにも大規模だったため、アップルとインテルの注目を集め、両社はオンタリオ州ウォータールーにある同社本社近くで採用フェアを開催した。