ティム・クック:退任するCFOピーター・オッペンハイマーに感謝、アンジェラ・アーレンツが来週アップルに入社

ティム・クック:退任するCFOピーター・オッペンハイマーに感謝、アンジェラ・アーレンツが来週アップルに入社

アップルの四半期決算発表の電話会議で、最高経営責任者(CEO)のティム・クック氏は、退任する最高財務責任者(CFO)のピーター・オッペンハイマー氏に公に感謝の意を表すとともに、来週、アンジェラ・アーレンツ氏を同社の新たな小売・オンライン部門の責任者として迎えることを楽しみにしていると述べた。

アップルの小売事業についにリーダーが誕生

先週のガーディアン紙の報道では、アーレンツ氏が6月までバーバリーの最高経営責任者の職を離れないだろうと推測されていた。

アップルは以前、アーレンツ氏が今春入社するとだけ発表していた。しかし、ブラジルとトルコの新店舗開設など、アップルの小売事業を見直し、15カ国に展開する小売事業を精査した後、クック氏は「来週アップルの経営陣に加わる」アーレンツ氏を歓迎するのを楽しみにしていると述べた。

2012年10月に就任から1年も経たないうちに解雇されたジョン・ブロウェット氏の退任以来、アップルは専任のリテールリーダーを不在にしている。過去1年半の間、アップルのリテール部門はクック氏自身に直接報告してきた。

クック氏は、過去2四半期だけでアップルが1000億ドルという大ヒットの売上を達成したことを振り返り、「いつものように、日々の仕事に注ぐ創造性と情熱を通じてこうした成果を可能にしてくれた才能ある従業員に感謝したい」と述べた。

「何億人ものお客さまの忠誠心と熱意、そして私たちを常に驚かせ、喜ばせてくれるインスピレーションに感謝したい」とクック氏は付け加えた。

クック氏、CFOの退任に際しオッペンハイマー氏に感謝

アップルの財務担当副社長兼経理担当のルカ・マエストリ氏が同社の事業の詳細を説明したあと、クック氏は3月初めに発表されていたオッペンハイマー氏の退職に注目した。

アップルのCFOピーター・オッペンハイマー

マエストリ氏は夏にかけての移行期間を経て、9月にオッペンハイマー氏の後任としてアップルの最高財務責任者に就任する予定だ。

クック氏はアナリストの質問に答える前に、「私の親愛なる友人であり同僚であるピーター・オッペンハイマー氏について少しお話ししたい」と述べ、「オッペンハイマー氏は10年間アップルのCFOを務めてきた」と言及した。

クック氏は、オッペンハイマー氏がCFOに就任した当時と比べてアップルの規模が20倍になったと指摘し、「彼の専門知識、リーダーシップ、そして信じられないほどの努力が同社の成功に大きく貢献した」と付け加えた。

「私はアップルへの貢献に対して公に感謝し、9月末に近づく彼の退職に際し、心から幸運を祈っています。」

「また、私は彼を称賛したい」とクック氏は付け加えた。「彼はCFOとして一度もガイダンスを守らなかったことがない。これはCFOとしては史上最高の記録に違いない」

クック氏は続けて、「ピーターの後任として、ルカ氏のような才能を持つ人材を迎えることができ、大変嬉しく幸運です。彼は企業内で財務チームの構築と指揮を5年以上経験しており、非常に幅広い国際的な経歴を持っています。そのことは彼のアクセントからも伝わってくるかもしれません」と述べた。

Apple 法人コントローラー Luca Maestri

彼は昨年の就任以来、Appleの財務業務の大部分を管理し、素晴らしい仕事をしてきました。Appleの次期CFOとして、ルカとさらに緊密に連携していくことを楽しみにしています。

Appleを批判するメディア関係者らは、オッペンハイマー氏がAppleのガイダンスを何年間も「サンドバッグ」していたからガイダンスに一度も届かなかっただけだとツイートし、スティーブ・ジョブズ氏の下で、四半期ごとの利益がその後の利益より一貫して少なくなると市場を誤解させる大規模な陰謀があったという考えを永続させている。これは、過去10年間で同社の年間収益が80億ドルから1,710億ドルに成長したため、Appleがどれだけ成功するかを保守的に予測していたというより単純な説明ではない。