ニール・ヒューズ
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アップルの現金保有をめぐり同社と以前から公の場で争ってきた投資家で活動家のカール・アイカーン氏は、木曜日にティム・クック最高経営責任者(CEO)に新たな公開書簡を送ると明らかにし、その書簡が「興味深いものになるだろう」との考えを示した。
アイカーン氏は水曜日、公式Twitterアカウントで、約1年前にAAPL株は極めて過小評価されていると発言したことを明かした。当時、同氏はアップル株に「大規模なポジション」を保有していることを明らかにしていた。
アイカーン氏によると、アップル株の保有を公表して以来、同社の株価は50.6%上昇した。同氏は今年5月にさらに16億5000万ドルを投資し、その時点での同社の保有株総額は44億ドルとなった。
アイカーン氏は昨年、収益向上のため、より大規模な自社株買いを促すためにクック氏と会談したと明かし、大きな話題を呼んだ。当時、アイカーン氏はAAPL株を約15億ドル相当保有していた。
その後の数か月間、アイカーン氏は自社株買い戻しの可能性についてさらに圧力をかけ、この件に関して株主委任状を提出するまでになった。
アイカーン氏は、2014年初頭にアップルが数週間で約140億ドル相当の自社株買いを行ったことを受けて、最終的に積極的な取り組みを断念した。これは、短期間での自社株買いとしては過去最大規模だった。アイカーン氏は当時、アップルが自身の目標達成に「非常に近い」状況にあるため、これ以上の行動は不要だと述べていた。
アイカーン氏が今回アップルに何を求めているのかは不明だが、自社株買いを行ったにもかかわらず、莫大な利益を上げている同社は前四半期末に1645億ドルの現金および現金同等物を保有していた。そのうち1337億ドルは海外に保有されていた。
アクティビスト投資家のカール・アイカーン氏。|出典:フォーブス
この物言う投資家は、テクノロジー企業とトラブルを起こしてきた経歴があり、最も有名なのは、マイケル・デル氏がPCメーカーのデルを非公開化しようとした試みに反対したことだろう。また、ヤフーの取締役会で3議席を獲得したほか、モトローラのCEO解任に貢献し、事実上同社をグーグルの傘下へと追い込んだ功績も認められている。
今年初め、アイカーン氏はeBayに対しPayPalの一部をスピンオフさせるよう強く求め、株主提案まで作成し、eBay経営陣との確執を招いた。この提案は最終的に取り下げられたものの、eBayとPayPalは先週、事実上の分裂に至り、アイカーン氏は当然ながらこの展開を喜んだ。
「これらの重要な資産の価値を高め、ひいてはすべての株主にとって意義ある価値向上を図るために、これらの企業を分割すべきであることは、ほぼ『考えるまでもない』ことです」と彼は述べた。「ペイパルが重要な一翼を担う決済業界は、ペイパルによる買収、あるいはペイパルと業界の他の有力企業との合併を通じて、統合されるべきだというのが私の信念であり続けています。」