アップル、米国に10億ドルの「先進製造ファンド」を設立へ

アップル、米国に10億ドルの「先進製造ファンド」を設立へ

マイキー・キャンベルのプロフィール写真マイキー・キャンベル

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アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は水曜日、同社が米国の雇用創出を促進する10億ドルの製造基金を設立したと述べた。

クックCEOはCNBCのジム・クレイマー氏とのインタビューで「先進製造業ファンド」を発表し、この取り組みを支える資金は同社の米国投資プールから調達されると述べた。前四半期、アップルは米国での製造に500億ドルを費やした。

「私たちはこれを実現できたことを本当に誇りに思っています」とクック氏は述べた。「そうすることで、私たちは大きな波紋を起こすことができるのです。なぜなら、私たちが多くの製造業の雇用を創出できれば、その雇用が周囲にさらに多くの雇用を生み出すからです。」

この動きは、海外企業、特に中国へのアウトソーシングによって失われた雇用を米国に呼び戻すよう求める政治的圧力が高まる中で起こった。注目すべきは、ドナルド・トランプ大統領政権が雇用創出を主要な政策目標に掲げ、テクノロジー企業、特にアップルに対し、より安価な労働力市場に生産委託するのではなく、米国内でデバイスを生産するよう頻繁に求めていることである。

クック氏はこの基金の詳細には触れず、10億ドルは同社の米国事業からの支出だとだけ述べた。さらに、アップルが保有する2560億ドルの現金の大部分が海外にあるため、国内事業の資金調達には借入が必要だとクレイマー氏に指摘した。

このファンドは、世界中のテクノロジー開発を加速させるために設立された1,000億ドル規模のファンドであるソフトバンクのビジョン・ファンドへのアップルの10億ドルの投資を上回る規模となる。ビジョン・ファンドの約500億ドルは、米国の事業に充てられる予定だ。

アップルは5月にそのファンドの最初の投資を発表する予定だ。

本日のインタビューで、クック氏はAppleが米国の雇用創出に及ぼす影響について概説した。同社はこれまでに米国で約200万人の雇用を創出しており、そのうち150万人はApp Storeによるものだ。また、カリフォルニア州では2万5000人の従業員が研究開発に従事し、テキサス州オースティンでは5000人が研究開発などの分野で働いている。クック氏は、この200万人の雇用には、小売店の従業員や、コーニング社や3M社といった生産パートナーの従業員も含めるとしている。