マルコム・オーウェン
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Nuance Communications社は、音声認識企業の買収についてマイクロソフト社と協議中と報じられている。買収により、Apple社のSiriの音声分析を支える技術プロバイダーの価値は約160億ドルになる可能性がある。
両社間の協議は現在も継続中だが、協議に詳しい関係者によると、来週中にも合意が発表される可能性がある。Nuanceの買収提案価格は1株当たり約56ドルとされており、これは金曜日の終値に23%上乗せされた価格となる。
匿名の情報筋がブルームバーグに語ったところによると、この協議は、Nuance社がSiriに関与していることから、Appleにとって大きな影響を与える可能性がある。Appleは、同社のデジタルアシスタントがユーザーの要求を聞き取り、理解できるようにするために、Nuance社の音声認識エンジンを利用していた。
マイクロソフトの広報担当者はこの報道についてコメントを控えたが、ニュアンスの広報担当者は問い合わせにすぐには応じなかった。
Nuanceの買収は、マイクロソフトにとって2番目に大きな買収となる。最大の買収は2016年のLinkedInの買収で、その価値は240億ドルだった。
買収が確定したとしても、それが近い将来AppleとSiriにどのような影響を与えるかは不明です。Nuanceは2013年に自社の技術が「Appleの音声認識の基盤プロバイダー」であることを認めていましたが、2021年現在、Siriをめぐる両社の関係がどうなっているかは不明です。
買収によって、Apple は音声認識研究へのさらなる投資を迫られる可能性もあり、そうなれば Siri はサードパーティのサービスプロバイダーに依存せずに動作できるようになるかもしれない。
バーリントンに本社を置くNuanceが売却を検討したのは今回が初めてではない。2014年には、同社がサムスンと買収の可能性について協議中だったとの報道があったが、韓国の巨大企業サムスンは交渉を成立させなかった。
2013年、投資家や業界関係者は、AppleがNuance社に依存していることが、同社を買収する十分な理由になるかもしれないと示唆した。当時、Appleは70億ドルで買収できる可能性があると考えられていたが、これは現在の予想買収価格の半分以下だった。