ケイティ・マーサル
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1996年から2008年までアップルで工業デザインクリエイティブリードおよび工業デザインマネージャーを務めたダグラス・サッツガー氏の証言によると、最初のiPhoneを「2枚の成形ガラス」で作ることに「強い関心」があったが、当時の技術では実現が困難で費用がかかりすぎたという。
現在インテルの工業デザイン担当副社長を務めるサッツガー氏は、iPhoneのプロトタイプ「0355」で、なぜ2つの別々の部品で輪郭のあるガラスを製造する必要があったのか正確には思い出せなかったが、「ガラスを成形する際の技術、当時のガラス成形に関連するコスト、そしてこの特定の形状のデザイン上の特徴のいくつかが、チームのメンバー、そしておそらく今は亡き同社の共同創設者スティーブ・ジョブズに気に入られなかった」と述べている。
「当時のガラスの品質が大きく影響していました」と彼は付け加えた。「これらのモデルは ― 時期を思い出そうとしているのですが ― ゴリラガラスが登場する前、そして他の多くの要素が登場する前のものでした。」
曲面ガラスを採用したiPhoneプロトタイプ「0355」。
サッツガー氏は同じ証言の中で、Appleが初代iPod miniのデザインをベースに、噂のiPhone miniを実際に開発していたことも明らかにした(下図右)。しかし、このデバイスはモバイル端末としての快適性と接続性に関するテストに合格しなかったため、試作段階を越えることはなかった。
iPhone miniのプロトタイプのペア。
「私の記憶では、iPodに採用された押し出しアルミニウムのデザインをiPhoneにも応用するには、快適で正常に動作させるために、あまりにも多くの機能を追加しなければならなかった」と彼は語った。「iPodを耳に当てると、加工工程のせいで鋭いエッジが快適ではなく、完全に密閉された金属ジャケットではアンテナが適切に動作しないのだ。」
モバイル製品のデザインを誰が模倣したかをめぐるAppleとSamsungの激しい法廷闘争で、Appleが最終的に廃棄した初期のiPhoneとiPadのプロトタイプ数十点の興味深い画像と説明が最近発掘された。また、世界で最も口の堅い企業の一つであるSamsungの思考と設計プロセスを垣間見る貴重な機会となった。
この注目を集めた訴訟の詳細については、AppleInsider のApple vs. Samsung 情報アーカイブをご覧ください。