ブラックベリーが正式に売りに出されているが、購入希望者は限られている

ブラックベリーが正式に売りに出されているが、購入希望者は限られている

サム・オリバーのプロフィール写真サム・オリバー

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かつてスマートフォン市場の主要プレーヤーだったブラックベリーの幹部は、このカナダ企業を売りに出すことを決めたが、関心を示す企業は少ないと予想される。

ブラックベリーの売却で最も可能性の高い方法は、同社を分割し、同社の貴重な特許ポートフォリオ(ウォール・ストリート・ジャーナルによると推定約20億ドル相当)を売却することかもしれない。しかし、ブラックベリー全体を完全に買収する企業については、潜在的なパートナーは限られる可能性がある。

市場関係者は、プライベートエクイティ会社がブラックベリーに興味を示す可能性は低いと指摘している。ライバル企業としてはマイクロソフトが買収候補だが、Windowsメーカーのマイクロソフトは既にフィンランドのスマートフォンメーカー、ノキアと緊密な提携関係にあるため、取引は複雑化するだろう。

ウォール・ストリート・ジャーナルが挙げた海外の有望な買収先には、サムスン、HTC、レノボなどがあり、いずれもブラックベリーのエンタープライズ市場における豊富な実績から恩恵を受ける可能性がある。しかし、カナダ政府はブラックベリーの海外買収候補を精査すると警告している。

ブラックベリーは月曜日に特別委員会を招集し、今後の「戦略的代替案」を検討した。その後、同社はJPモルガン・チェースを起用し、完全売却、合弁事業、あるいは戦略的提携の可能性を検討したと発表した。

しかし、AppleのiPhoneとSamsungのAndroid搭載スマートフォンによる市場支配に直面し、BlackBerryは顧客を失い続けているため、売却が唯一の現実的な選択肢と見られています。以前、BlackBerryの幹部は非公開化を検討していたと報じられていましたが、もはやその解決策は実現しそうにありません。

ブラックベリーは6月の直近四半期決算で、スマートフォン出荷台数がわずか680万台(その大半は旧型端末)で、8,400万ドルの損失を計上した。同社は新OS「BlackBerry 10」に期待を寄せていたが、同プラットフォーム搭載端末の出荷台数は四半期でわずか270万台にとどまった。