ニール・ヒューズ
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シャープの液晶部門のスピンオフは、アップルの投資によって最終的に製造大手フォックスコンの手に渡り、iPhoneメーカーである同社が広大なサプライチェーンをより強力に管理できるようになるかもしれない。
日経新聞によると、フォックスコンはシャープの液晶事業買収を提案した模様だ。この買収案では、フォックスコンがシャープの株式の過半数を取得し、アップルも出資することになる。
アップルは既にシャープの液晶事業に大きな出資をしており、シャープの亀山第一工場はアップルのiPhone向けディスプレイを独占的に生産している。アップルは、同工場をHDTVパネルからスマートフォン用液晶ディスプレイへと移行するために必要な1000億円(9億8700万ドル)のうち、半分以上を拠出し、クパチーノに同工場の運営権を与えたとされている。
日経新聞によると、フォックスコンによるシャープの液晶事業の分離買収には多くの利点がある。フォックスコンはシャープのリスクを抑えつつ事業への関与を維持でき、またシャープは日本人スタッフを維持することも可能になるという。
シャープの液晶事業を貸し手側が約3000億円(約25億米ドル)と評価していると言われている。フォックスコンの買収にどれだけの費用がかかるのか、またアップルが設備にどれだけの追加投資をするつもりなのかは不明だ。
シャープは以前から様々な事業再編計画を示唆してきたが、先月の時点では、シャープとフォックスコンの提携に向けた協議が進んでいるように見えた。
日本の三重県にあるシャープの亀山液晶工場。
シャープが新たに独立した液晶事業の今後の方針を決定するにあたり、アップルの関与もあって水面下で交渉が続いている模様だ。同社は収益の減少を踏まえ、液晶事業の今後の選択肢を模索してきた。
シャープは、iPhone、現行iPad、その他のApple製品に加え、次期iPad ProのRetinaディスプレイの主要サプライヤーになると見られています。iPad Proは2,732×2,048ピクセルのパネルを搭載し、12.9インチの筐体に560万画素を詰め込むことになります。