TSMC、アリゾナ工場の建設を延期、米国の労働力不足が原因

TSMC、アリゾナ工場の建設を延期、米国の労働力不足が原因

ウィリアム・ギャラガーのプロフィール写真ウィリアム・ギャラガー

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Appleのプロセッサ製造会社TSMCは、アリゾナ州の工場を予定通りに開設するために十分な熟練労働者を見つけることができず、チップの大量生産は2025年まで待たなければならないと述べている。

台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)は2021年にアリゾナ州で最初の工場の建設を開始した。それ以来、同工場では安全上の懸念、米国の課税に関するTSMCからの苦情、そして米国人従業員の労働力が十分でないとの主張が上がっている。

同社は最近、工場の稼働開始に向けた最終段階を管理するため、台湾人労働者を米国に増員すると発表した。しかし、日経アジアによると、この措置は不十分であることが判明した。

「半導体グレードの施設における機器設置に必要な専門知識を持つ熟練労働者が不足しており、私たちはいくつかの課題に直面しています」とTSMC会長のマーク・リュー氏は述べた。「そのため、N4(4ナノメートル)プロセス技術の生産スケジュールは2025年まで延期される見込みです」とリュー氏は続けた。

このニュースはTSMCの最新の決算報告と同時に発表されたもので、同社の利益は減少しているものの、iPhone 15シリーズの発売時には回復すると予想されている。TSMCは、この決算報告の原因を中国の景気回復の鈍化と家電市場の低迷だとしている。

「すべてはマクロ経済の問題です」とTSMCのCEO、CC・ウェイ氏は日経アジア紙に語った。「実際、インフレ率の上昇と金利の上昇は、世界のあらゆる地域におけるあらゆる市場セグメントの需要に影響を与えます。」

「中国の経済回復も当社の予想よりも遅い」と魏氏は続けた。「最近、AI関連の需要が増加しているものの、当社の事業全体の景気循環を相殺するには十分ではない」

TSMCはアリゾナ工場で4ナノメートルプロセッサを量産する時期の見通しを修正したが、同社はすでにiPhone 15 ProやM3 Macに搭載されると予想される3ナノメートルプロセッサを製造している。