AT&Tがタイム・ワーナー買収に向けて非公式協議を行ったと報道

AT&Tがタイム・ワーナー買収に向けて非公式協議を行ったと報道

マイキー・キャンベルのプロフィール写真マイキー・キャンベル

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通信大手AT&Tは、昨年のディレクTV買収後、マルチメディア配信への進出を検討していると木曜の報道で報じられ、同社が最近タイム・ワーナーと合併の可能性について協議したと伝えられている。

ブルームバーグは関係筋の情報として、両社がここ数週間、事業戦略の可能性について協議した際に合併協議が浮上したと報じている。報道によると、協議は初期段階かつ非公式なもので、具体的な買収計画よりも関係構築に重点が置かれていたという。

AT&TのCEO、ランドール・スティーブンソン氏は、既存の通信サービスや有料テレビサービスをはるかに超えて、同社のサービスを拡大しようとしているとみられており、この戦略はメディア・エンターテインメントサービスの構築に大きく依存している。タイム・ワーナーが所有する独自の番組プラットフォームは、スティーブンソン氏の計画実現に大きく貢献する可能性があると、同報道は伝えている。

AT&Tが資金調達に成功すれば、売却対象となるのは、HBOが販売するプレミアムケーブルチャンネル、カートゥーンネットワークを含むベーシックケーブル、そしてNBAバスケットボールのような収益性の高いスポーツライセンスといった貴重なラインナップです。AT&Tは子会社のDirecTVでOTTストリーミングアプリの立ち上げを準備しており、人気コンテンツへのアクセスはAT&Tにとって不可欠です。

ブルームバーグは、タイム・ワーナーのジェフ・ビュークスCEOが、買収希望者が妥当な買収提案をすれば売却に応じる用意があると報じているが、具体的な条件については言及していない。ちなみに、タイム・ワーナーは2014年に21世紀フォックスが提示した1株当たり85ドルの買収提案を拒否した。当時、フォックスはタイム・ワーナーを750億ドル以上と評価していた。ブルームバーグは今月初め、別の報道機関がAT&Tが20億ドルから500億ドル規模のメディア企業の買収に関心を示していると報じた

規制上の問題の可能性はさておき、AT&Tとタイム・ワーナーの提携は実現までには長い時間がかかるかもしれない。AT&Tは2015年に485億ドルでディレクTVを買収したため、現在資金が不足しているからだ。AT&Tは今年初め、ディレクTVのサブスクリプションに加入したスマートフォンの顧客にデータ使い放題プランを提供することで、この買収を宣伝した。