シャープの財政難によりフォックスコンへの投資に疑問

シャープの財政難によりフォックスコンへの投資に疑問

スラッシュ・レーンのプロフィール写真スラッシュレーン

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ディスプレイメーカーでアップルのサプライヤーでもあるシャープの株価はこれまでに急落しており、経営難に陥っているこの日本企業の株式を買収するというフォックスコンの契約は危機に瀕している可能性がある。

シャープの株価は過去5ヶ月で70%下落し、40年ぶりの安値を更新した。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、この下落を受け、アップルのデバイス組立パートナーであるフォックスコンの親会社である鴻海精密工業は、シャープの株式相当額を買収する契約の再交渉を進めている

フォックスコンがシャープの赤字経営の液晶事業の株式10%(8億800万ドル)を買収する計画が3月に初めて発表された。この取引により、両社がアップルの事業拡大を目指して提携しているのではないかという憶測が飛び交った。

6月には、液晶ディスプレイメーカーの株価が最近急落したことを受けて、フォックスコンがシャープの株式をさらに多く取得することを検討しているとさえ言われていた。

しかし現在、シャープの株価は大幅に下落しており、フォックスコンは当初の契約内容を再交渉したいと考えているようだ。フォックスコンの当初の契約では、シャープの株価は550円(6.93ドル)を前提としていたが、その後、シャープの株価はわずか175円まで下落している。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、フォックスコンはシャープから可能な限り有利な条件を引き出すまで待つとみられている。また、シャープが経営を立て直せない場合、電子機器組立メーカーであるフォックスコンは、割安な価格での完全買収を待つ可能性もある。

シャープは苦戦しているにもかかわらず、今月初めに社長を通じて、9月12日のメディアイベントで発表される予定のアップルの次期iPhone向けのスクリーンを出荷すると発表した。次期iPhoneはインセルタッチパネル技術を採用すると予想されており、タッチスクリーンがさらに薄型化され、全体的なデザインが薄くなったり、バッテリーなどの部品のためのスペースが増えたりする可能性がある。

シャープも昨年末から、Appleのポータブルデバイス向けにIGZO(インジウムガリウム亜鉛酸化物)と呼ばれる独自の液晶ディスプレイ技術を提供すると噂されていました。しかし、今年初めには、シャープのIGZO技術がAppleの第3世代iPad(Retinaディスプレイ搭載)の基準を満たしていないと報じられました。