iPhone 5の「非対称ネジ」の噂は偽物、メディアを騙すためのものだった

アップルが、ユーザーによる iPhone 5 の分解を事実上不可能にするために、新しい「非対称ネジ」設計に移行するという報道は、記者を騙すために仕組まれた偽の噂に基づいていたことを情報筋が認めた。

スウェーデンのブログ「Day4」のLukasz Lindell氏は、Appleの待望のiPhone 5に関する明らかに虚偽で事実に基づかない情報を拡散し、それがどれだけ早く広く繰り返されるかを判断する計画について説明した。

研究グループは新たな「非対称ネジ」を描いた3Dモデルを作成した。リンデル氏はこれを「ネジの頭が星型でも、溝型でも、ペンタローブ型でもなく、独特な形状で、非常に非実用的でもある、非常に奇妙なネジ」と表現した。

このネジは、エンドユーザーがデバイスを開けるのを困難にするために、Apple が「奇妙なネジ」を使い始めるのではないかという憶測を生み出した。

この偽記事は最初、読者が賛成票を投じてさまざまな記事の信憑性やニュース価値を判断したり、反対票を投じて記事を否定したりできるサイト、 Redditに投稿された。

リンデル氏の報告によると、12時間以内に、この偽ニュースはアップル関連のウェブサイトで「アップルは、ユーザーを永久にデバイスから締め出すための極秘の非対称ネジを開発中か」という見出しで報じられたという。

リンデル氏は、このニュースを広めるのに役立った様々なニュースソースを引用した。AppleInsiderは報道を拒否した。

「私たちは、自分が読んだ情報に対してもっと批判的になり、『これは合理的だろうか？』『この情報の出所はどこにあるのだろう？』と考えなければならない。なぜなら、こうしたデータが私たちに降りかかるのは今回が最後ではないからだ」とリンデル氏は書いている。

同氏はさらに、「騙されたと感じている皆さんには申し訳なく思いますが、この実験の背後にある意味は、インターネットで目にするものに対して私たちがより思慮深くなるという長期的な結果をもたらすかもしれません」と付け加えた。