ロジャー・フィンガス
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アナリストによると、アップルは2020年のiPhoneにのみ5Gを追加する予定だが、それでも必要なモデムの入手は困難になる可能性があるという。
4つのシナリオがあるが、「どれも理想的ではない」と、コーウェンのアナリスト、マシュー・ラムゼイ氏はブルームバーグに説明した。1つ目はインテルのモデムを待つことだが、それでもインテルはミリ波を搭載しないチップを開発する可能性がある。ミリ波は、通信距離は短いものの、最速の5Gを実現する技術だ。
アップルは、すでに5G対応スマートフォンを発表しているサムスンからモデムを発注するという選択肢もあるが、サムスンの強力な交渉力を考えると、コストが高くなる可能性がある。クアルコムを除いて、5G対応の既製品部品を提供する準備ができているチップメーカーは他にないとされている。
ラムゼイ氏は、クアルコムが3番目の選択肢だと述べたが、彼や他のアナリストは、2020年モデルのiPhoneに間に合うように同社をサプライチェーンに復帰させるのはすでに遅すぎるかもしれないと指摘している。両社による世界的な法廷闘争は和解の兆しを見せておらず、アップルの訴訟は来月に審理開始が予定されている。
4番目で最も可能性が低い選択肢は、AppleがIntelのモデム事業を買収し、自ら作業を完了することだが、「2020年下半期のスケジュールに照らし合わせると非常に困難」とされている。
この報道では、5つ目の選択肢、つまりAppleが外部からの意見を一切聞かずに独自開発するという選択肢は取り上げられていない。Appleは社内のハードウェアチームを再編しており、おそらく独自の5Gモデム開発に向けて動いていると思われる。
ハードウェア技術担当シニアバイスプレジデントのジョニー・スルージ氏がこのモデムの設計を監督しているとされているが、2020年のハードウェアに搭載できるほどプロジェクトが進んでいるかどうかは不明だ。Appleは約10年前から、AシリーズプロセッサやWシリーズ無線モジュールなど、他のチップの設計に取り組んでいる。