ロジャー・フィンガス
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スイスの競争当局は、地元製の決済アプリ「TWINT」の使用中にApple PayがiPhoneの制御を乗っ取る問題に対する解決策を提供するというAppleからの約束を確保した。
ロイター通信によると、調査機関WEKOは「AppleはTWINTアプリでの決済処理中にApple Payの自動起動を抑制する技術をTWINTに提供することを約束した」と述べた。これを受け、WEKOは予備調査を中止した。
TWINTはQRコードをスキャンすることで小売店での支払いを可能にするアプリですが、iPhoneではNFC対応の販売端末を検出するとデフォルトでApple Payが起動してしまうため、問題が発生しました。アプリ開発者はWEKOに対し、反競争的行為にあたるとして苦情を申し立てました。
スイス当局はAppleがどのような修正案を提示しているかは明らかにしていないが、フォアグラウンドアプリでApple Payをブロックするオプションは2015年のiOS 9以降利用可能となっているものの、開発者はAppleの許可を得る必要がある。TWINTは、Appleとスイスの金融機関間の争いの焦点となっており、一部の金融機関はTWINTの利用を促進するためにApple Pay(およびその他のモバイル決済プラットフォーム)をボイコットしていると言われている。しかしながら、Appleのシステムはスイスでも利用可能となっている。
WEKOは、Appleが他の決済サービスによるiPhoneのNFCチップへのアクセスを法的に阻止できるかどうかについても別途調査を行っている。この問題はオーストラリアの銀行との長年にわたる争いの対象となり、最終的に銀行側は譲歩してNFCチップをサポートするに至った。スイスでは、2016年に消費者保護財団が訴訟を起こしている。