サム・オリバー
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ウォール・ストリート・ジャーナルによると、iPhoneの人気がAppleに過剰な力を与えるのではないかと懸念していたのはAT&Tだけではなかった。AT&TとRIMはBlackBerry Torchの開発で協力したが、VerizonとVodafoneもRIMと共同で、BlackBerry初のタッチスクリーン端末Stormの開発に携わった。
AT&TとVerizonはどちらも、「iPhoneの爆発的な人気」を懸念し、RIMに協力を求めたと報じられている。報道によると、RIMとの提携の目的は、Appleが「市場において過大な影響力」を獲得するのを防ぐことだったという。
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道は、RIMが木曜日遅くに発表される予定の決算発表で四半期損失を計上すると予想されている中、同社が長年にわたり犯してきた数々の失策を改めて浮き彫りにしている。RIMの問題の一つは、元幹部が「経営陣の二重人格」と呼んだ、元共同CEOのマイク・ラザリディス氏とジム・バルシリー氏の間の不和だった。
ラザリディス氏は新OSを搭載した次世代BlackBerryの発売に注力したいと報じられており、一方バルシリー氏はRIMの独自技術の一部をライセンス供与することで会社を立て直したいと考えていた。4月の報道によると、バルシリー氏はRIMのネットワークを利用して、BlackBerry以外のデバイス向けに低価格のデータプランやサービスを提供する計画だった。
ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に応じた関係者によると、同社の営業部門は2010年にスマートフォン市場の変化を予測していたという。社内調査報告書によると、AppleのiPhoneのようなタッチ操作のみの端末が、BlackBerryが得意とするキーボード操作の端末よりも人気が高まると予測されていたが、「この警告は無視された」という。
報告書によると、バルシリー氏は職場におけるデバイスの消費者化については懸念していないという。従業員が職場に自分のスマートフォンを持ち込み、そのデバイスで仕事をすることを許可するよう雇用主に求めるようになったためだ。RIM幹部の中にはこの傾向を「脅威」と捉える者もいたが、バルシリー氏はそうした見解を共有していなかったと報じられている。
RIMの共同創業者は1月に会長兼CEOを退任し、後任にはトーステン・ハインズ氏が就任した。しかし、RIMの株価は今月初めに8年ぶりに1桁台に下落するなど、2012年に入っても業績は好転していない。
RIMは先月末、前四半期の営業損失を見込んでいると発表した。また、コスト削減と経営再建のため、従業員の40%を削減する計画も最近発表した。