ケイティ・マーサル
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ウォール街のアナリスト2人によると、アップル社が今年後半に3G対応のiPhoneを発売すれば、多くの人が求めているメディア機能が多数実現し、国際的に普及する最大のチャンスが生まれるという。しかし、アナリスト2人は最近の成長と経済への懸念から、同社の目標株価を引き下げている。
アブラムスキー氏は、モバイル機能の一部は 3G ネットワーク上で EDGE ネットワークよりも最大 10 倍高速に動作できることを指摘し、3G 接続によって端末の真のパワーが「解き放たれ」、業界で他に類を見ないモバイル ウェブ サーフィン体験が実現すると顧客に向けて語った。
「Appleは、デバイスに搭載するプロセッサの高速化とメモリ容量の拡大を予定しており、これにより速度、ダウンロード/アップロード速度、ブラウジング体験が向上するだけでなく、動画の高画質化も可能になるだろう」と彼は記している。「3Gの低遅延とプロセッサ/メモリの高速化により、動画/音声キャプチャ、HD動画ストリーミング、リアルタイムA-GPS位置情報サービスなど、新機能の導入が可能になるだろう。」
経済・成長への懸念からアップル株の目標価格を200ドルから175ドルに引き下げたアナリストは、3Gワイヤレスサービスでは、ユーザーがウェブを閲覧しながら同時に電話を受けることが可能になるほか、「無線」によるメディアダウンロードやソフトウェアアップデートも受けられるはずだと付け加えた。
また月曜日には、バンク・オブ・アメリカンのアナリスト、スコット・クレイグ氏も、アジアのサプライヤーへの調査でiPodとiPhoneの短期的な需要が軟調であることを確認したことを受けて、クパチーノに本社を置くアップルの目標株価を180ドルから160ドルに引き下げた。
「アジアにおけるiPhone生産量の最近の調査によると、2008年度第2四半期の生産台数は100万台未満へと大幅に減少する見込みだ」と、同氏は調査レポートに記した。「米国での需要は新型3G携帯電話への期待感の影響を受け、欧州では非3G対応iPhoneの需要が依然として低迷していると考えられる」
クレイグ氏は、2008年に3G端末を導入し、第一世代端末の価格をさらに引き下げることが、同社が2008年に1,000万台という販売目標を達成する上で非常に重要だと付け加えた。しかし、その一方で同アナリストは、同社の3月四半期のiPhone販売台数予測を162万台から122万台に、2008年度の予測を796万台から656万台に引き下げた。
「経営陣の1000万台という見通しに対し、我々は2008年暦年の販売台数を約800万台と見積もっている」と同氏は記した。
予想値が下方修正されたにもかかわらず、バンク・オブ・アメリカンのアナリストは、同社とその株価の短期的な牽引役はノートパソコンとデスクトップであると考えており、顧客に対し、アップル株を現在の水準で買うよう助言した。
しかしながら、両アナリストの目標引き下げによりアップルの株価は大きな打撃を受け、5.15ドル(4%以上)下落して119.87ドルとなった。