シェーン・コール
· 1分で読めます
ARMは、低電力プロセッサのグラフィックス機能を強化するため、金曜、PCやゲーム機用ゲームで使用されるリアルタイム照明効果技術のメーカーであるGeomericsの買収を発表した。
Geomerics Enlightenで照明された3Dシーン
ARMと同じく英国ケンブリッジに拠点を置くGeomericsは、ゲーム会社がゲームのレンダリングエンジンに統合することで動的なラジオシティ計算を可能にする製品Enlightenの開発元です。ラジオシティとは、「グローバルイルミネーション」効果を生み出す手法で、3Dシーンをレンダリングする際に、光源から直接照射される光線(「直接照明」と呼ばれる)だけでなく、他のオブジェクトからの光線の反射も考慮します。
例えば、プリズムにスポットライトが1つだけ当てられている部屋を考えてみましょう。プリズムの「ビームスプリット」効果を直接照明で実現するには、プリム自体に2つ目の光源が必要です。グローバルイルミネーションでは、プリズムの屈折はスポットライトから受ける光に基づいて計算されるため、はるかにリアルなシーンを実現できます。
Enlightenは、レンダリングエンジンがこれらのエフェクトをリアルタイムで作成することを可能にします。Geomerics社によると、これは業界初の成果です。Enlightenは、大手パブリッシャーであるElectronic Artsの『バトルフィールド 3』『バトルフィールド 4』、『ニード・フォー・スピード ライバルズ』といったAAAタイトルで広く採用されています。
契約条件は明らかにされていないが、ARM は、Geomerics が引き続き別会社として運営され、同時に Geomerics の知的財産が将来の ARM 設計に統合される計画であると述べた。
「ARMの一員になることで、コンソールやモバイルプラットフォーム向けの高度な開発を加速できると同時に、将来のプラットフォームやデバイスに関する比類のない洞察も得られる」とジオメリックスの最高執行責任者(COO)クリス・ドラン氏は声明で述べた。
AppleのAシリーズチップのようなアプリケーションプロセッサの中核を担う、省電力CPU設計で最もよく知られるARMは、近年、Imagination TechnologiesやnVidiaといった企業との競争に直面しながら、プロセッサのグラフィックス機能の向上に取り組んできました。例えば、AppleのA7は、ARM CPUコアと、ARM独自のMali GPUラインではなく、Imagination TechnologiesのGPUを組み合わせています。