AppleInsiderスタッフ
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Apple Musicの3か月の無料トライアル期間中のストリーミング再生に対して権利保有者に補償しないという同社の方針に対して広範な非難が寄せられたことを受けて、Appleのソフトウェアおよびサービス部門の責任者であるエディー・キュー氏は日曜遅くに、同社は方針を転換し、ユーザーが同サービスを評価している間は実際に著作権使用料を支払う予定であると述べた。
キュー氏は当初Twitterでこの発表を行い、Apple Musicは「顧客の無料トライアル期間中であっても、アーティストにストリーミング再生料を支払う」と記していた。その後、Re/codeに対し、権利保有者はトライアル期間中はストリーミング再生ごとに料金を受け取り、ユーザーが有料会員になると収益の一定割合の支払いに戻ると認めた。
キュー氏によると、この方針変更は、テイラー・スウィフトをはじめとするアーティストや、アデルやヴァンパイア・ウィークエンドを含む大手インディーズレーベル連合ベガーズ・グループなどのレーベルからの苦情を受けて行われたという。彼らは、音楽を無料で提供することで得られる収入の減少(ダウンロード販売の落ち込みと、有料配信を行っているApple Musicの競合による市場シェアの低下)を懸念しており、小規模レーベルやインディーズレーベルにとって経済的に壊滅的な打撃となる可能性がある。
方針転換の決定は、キュー氏とアップルのティム・クックCEOの共同作業だったとキュー氏は述べた。キュー氏はスウィフト氏とも個人的に話をしたが、この方針転換がスウィフト氏の最新アルバムをアップルに復帰させるほどのきっかけになるかどうかは不明だ。
「今日テイラーに連絡を取り、話をしました。彼女の懸念は理解しており、変更を進めていることを知ってほしいと伝えました」とキュー氏は述べた。「彼女は私たちからの連絡と変更の知らせにとても喜んでくれました。私たちも感謝していました」
Appleはレーベルに対し、試験期間中の支払いを保留する代わりに、通常よりも高いロイヤリティ率を提示していた。キュー氏によると、この料率は変更されないという。米国では、権利保有者はサブスクリプション収入の71.5%を受け取ることになる。これは業界標準の70%より1.5%高い。海外ではこの数字は最大73%にまで上昇する。