マルコム・オーウェン
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Adobe は、将来 Photoshop に搭載される AI ベースの機能の 1 つを予告しました。「被写体を選択」機能は、機械学習を使用して画像の主な焦点となるものを判断し、シーン内のオブジェクト、人物、または動物の選択を簡素化します。
月曜日にAdobe Photoshop公式チャンネルで公開されたこの動画では、「被写体を選択」機能が、画像内の要素を素早く簡単に選択するツールとして実演されています。動画では、クイック選択ツールのエッジ検出機能、マジックワンドによるネガティブスペースの選択、ペンツールやマグネットツールといった既存の方法と比較し、「被写体を選択」機能を使うことで、ワンクリックで被写体をハイライト表示できることが示されています。
被写体選択ツールは、ビーチにいる人々のグループなど、1つのシーン内の複数の被写体にも適用できます。このツールは選択とマスクワークスペースでも使用できるため、選択領域のエッジ検出を微調整し、動物の毛皮のような複雑な要素のセクションを改善できます。
被写体の周囲やオブジェクトで満たされた背景の複雑な詳細を含む複雑なシーンの場合、ツールは機械学習を使用して、目に見えるどの要素が被写体または背景に属するかを判断するため、これは問題にならないと Adobe は示唆しています。
Adobeは、「被写体を選択」機能は選択関連の画像編集作業の出発点として利用することを推奨しています。動画では、犬の散歩をしている人の服装など、一部の領域が完全には検出されていない箇所が見られますが、意図した要素はほぼ正しく選択されており、追加作業が必要な領域は比較的少ないようです。
「被写体を選択」ツールは、Adobe Cloudプラットフォーム全体のタスクを自動化する同社のAIおよび機械学習技術であるAdobe Senseiを搭載しています。2016年11月に導入されたSenseiは、ユーザーが適切なストック画像を見つけるのを支援したり、「マッチフォント」ツールやPhotoshopの「顔認識ゆがみ」機能に利用されています。
「被写体を選択」機能が Creative Cloud ユーザーにいつ提供されるかは不明ですが、Photoshop プロダクト マネージャーの Meredith Payne Stotzner 氏によるビデオのナレーションでは、「Photoshop CC の次期リリース」に実装される予定であると説明されています。
AdobeはAIベースのサービスに多大な力を入れており、将来的にはより多くのタスクを機械学習システムだけで実行できるようになることを示唆していました。1月に公開されたコンセプトビデオでは、画像の切り抜きやFacebookへの共有など、画像の基本的な編集を「自然言語」による音声コマンドのみで実行できるタブレットベースのアプリが紹介されています。