AppleInsiderスタッフ
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スプリントの最高経営責任者ダン・ヘッセ氏は、8月に同社の取締役会に対し、この巨大契約によりスプリントは2014年まで赤字が続く可能性が高いが、iPhoneの追加が米国第3位の携帯電話プロバイダーである同社の立て直しに役立つと期待していると語ったと報じられている。
事情に詳しい関係者によると、ヘッセ氏は取締役会に対し、購入者が見つかるかどうかに関わらず、今後4年間で少なくとも3050万台のiPhoneを購入することに同意する必要があると語った。これは現在のレートで200億ドルの負担となる。
「携帯電話の料金を低く抑え、競合他社との競争力を保つために、スプリントは携帯電話1台あたりの費用を約500ドル補助することになるが、これはiPhoneユーザーが支払う高額な月額料金を考慮に入れても回収するのに長い時間がかかるだろう。」
同社のアプローチに詳しい関係者の一人は、これはスプリントの命運を左右する「会社を賭けた」動きだと述べている。スプリントが米国での発売時に、競合のAT&Tやベライゾンと並んでアップルの第5世代iPhoneを提供すると最初に報じたのはウォール・ストリート・ジャーナルだった。
この計画は当初取締役会から懸念の声が上がったものの、社内で「ソニー」プロジェクトと呼ばれた200億ドル規模の巨額契約を承認したと伝えられている。取締役会のメンバーは、スプリントがiPhoneを提供できなければ、AT&Tやベライゾンと競争することはできないと考えていたと報じられている。
AT&TとVerizonは2011年上半期に合計で約1,200万台のiPhoneを販売し、Appleの端末の販売台数は引き続き伸びている。レポートでは、現在5,200万人の顧客を抱えるSprintが米国での販売台数の3分の1を獲得できれば、3,050万台すべてを販売できる可能性があると指摘されている。
スプリントの必死さは先月、iPhoneの不足が顧客が自社から競合他社のAT&Tやベライゾンに乗り換える「第一の理由」であるとヘッセ氏が認めたことで示唆された。
長年、iPhoneは米国ではAT&T独占だったが、今年2月に米国最大の携帯電話会社であるVerizonでも利用可能になったことで状況は変わった。
Sprint が加われば、Apple の売れ筋端末は米国の 3 大キャリアで利用できるようになる。そうなれば「ビッグ 4」のうち T-Mobile が抜けることになるが、AT&T は規制当局の承認を得て T-Mobile を買収したいと考えている。
T-Mobileの幹部は先週、iPhone 5の発売時には入手できないことを示唆したが、Appleとの契約により同社のスマートフォンを提供できることを期待していると明言した。T-Mobileの最高マーケティング責任者は、顧客への書簡の中で、代わりに同社のAndroid搭載スマートフォンのラインナップをじっくり検討するよう提案した。