マイキー・キャンベル
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ペガトロン社が製造するとされる低価格 iPhone のシェルと思われる。
アップルは、パートナーサプライヤーであるペガトロンとの連携を強化すると同時に、これまでクパチーノの同社デバイスの大部分の生産を担ってきた巨大製造企業フォックスコンへの依存を減らしていると報じられている。
事情に詳しい関係者によると、アップルは、ライバルの携帯電話メーカーとの競争激化を踏まえ、サプライチェーンの拡大を目指しているほか、フォックスコンが傷や擦り傷のある製品を出荷してiPhone 5の発売を失敗した後、リスクを分散させようとしているとウォール・ストリート・ジャーナルが報じている。
さらに、ペガトロンは、アップルの巨大なコンシューマーエレクトロニクス事業におけるシェア拡大を目指し、より魅力的な生産契約を提示する可能性が高い。同誌は、労働監視団体による監視強化を受け、工場の労働条件改善に向けた措置が講じられたことで、フォックスコンのかつての規模の優位性は「薄れた」と指摘している。
AppleのCEO、ティム・クック氏も、フォックスコンからの撤退のきっかけを作ったと言われている。情報筋によると、故スティーブ・ジョブズ氏とフォックスコンの会長、テリー・ゴウ氏は「英雄コンプレックスを持つ二人のリーダー」として特別な関係にあったという。しかし、クック氏はゴウ氏と今でも強い絆で結ばれており、1998年にAppleに入社する以前から、この製造業界の大物と親交があったという。
事情に詳しい関係者によると、世界最大の電子機器受託製造会社として勢力を拡大するフォックスコンは、アップルに通知せずに部品調達先を変更するなどの問題を抱え、アップルにとって管理がますます困難になってきていた。同時に、フォックスコンはiPhone 5などアップル製品の複雑化に苛立ちを募らせていた。アップルが必要とする量で生産することが困難になっているのだ。
WSJは、Appleの噂の的となっている低価格iPhoneの主要製造業者はPegatronになると報じたが、他の報道では、初期注文の大部分はFoxconnが担当すると報じられている。KGI証券のアナリスト、ミンチー・クオ氏は3月、低価格iPhoneの生産はPegatronとFoxconnがほぼ分担する一方、iPhone 4や4Sといった旧モデルはPegatronがより大きなシェアを占めると指摘した。
最近では、ペガトロンが2013年後半に4万人という大規模な従業員雇用を準備していると報じられ、より安価なiPhoneが間もなく登場するという噂が再燃した。