Google、SafariのCookie追跡訴訟で英国で敗訴、裁判の可能性も

Google、SafariのCookie追跡訴訟で英国で敗訴、裁判の可能性も

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英国の控訴院は、広告主によるユーザー追跡を防ぐために設計されたSafariのプライバシー制限を検索大手が無視していることに対する英国消費者からの訴訟を阻止するよう求めるGoogleの要請を却下した。

BBCによると、裁判所は判決の中で「これらの主張は、裁判に値する深刻な問題を提起している」と述べた。「これらの主張は、原告のインターネット利用に関する情報、そしてそれに関連する情報(多くの場合、極めて私的な性質のもの)を秘密裏に包括的に追跡・収集し、その後約9ヶ月間にわたりその情報を使用したとされる行為に関するものだ。本件は、この自律性への侵害が引き起こした不安と苦痛に関連している。」

この訴訟は、2012年にGoogleがSafariのデフォルトのプライバシー設定を意図的に回避したという疑惑に端を発しています。Safariのデフォルトのプライバシー設定では、ユーザーが直接サイトにアクセスしない限り、ウェブサイトはCookieを設定できません。Googleは広告コードを修正し、ユーザーの同意なしに目に見えないフォームを送信することでこの制限を回避し、トラッキングCookieの設定を可能にしました。

これらの疑惑を受けて、米国連邦取引委員会(FTC)は6ヶ月にわたる調査を行い、Googleは最終的に和解に至りました。FTCが科した2,250万ドルの罰金は、同委員会史上最大の制裁金であり、Googleはその後、米国37州とコロンビア特別区における訴訟で和解するため、さらに1,700万ドルの罰金を支払うことに同意しました。

グーグルは米国での集団訴訟は回避できたが、消費者が金銭的損害を被っていないという同社の抗弁は英国の裁判所を回避するには不十分だった。

「控訴院は、Googleがその膨大なリソースを使って英国の司法を逃れることを不可能にした」と、原告のジュディス・ヴィダル=ホール氏は控訴院の判決について述べた。「私のような普通のコンピュータユーザーには、この巨大企業の容認できない、不道徳で不当な行為に対し、法廷で責任を問う権利が今や得られるのだ」