iPadOSのスクリブル成功の鍵はデバイス上での処理だとAppleの上級副社長クレイグ・フェデリギ氏が示唆

iPadOSのスクリブル成功の鍵はデバイス上での処理だとAppleの上級副社長クレイグ・フェデリギ氏が示唆

マルコム・オーウェンのプロフィール写真マルコム・オーウェン

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クレイグ・フェデリギ氏へのインタビューで明らかになったのは、Apple Pencil の手書き認識機能はストロークの認識に依存している一方、iPadOS の Scribble などの新機能は、大量のオンボード機械学習処理に依存しているということだ。

iPadOS 14で導入されたScribbleは、Apple Pencilを使ってテキストフィールドやフォームに文字を入力することなく入力できる機能です。クラウドベースの処理ではなく、オンボード処理によってこれを実現し、機械学習を活用して精度を向上させています。

ポピュラーメカニクス誌のインタビューで、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当SVP、クレイグ・フェデリギ氏が、Apple Pencilの手書き認識技術がどのように開発されたかを説明した。すべては、世界中の人々に手書きで書いてもらう「データ収集」から始まった。

「鉛筆を渡して、速く書かせたり、ゆっくり書かせたり、傾けて書かせたり。こうした変化を全部試します」とフェデリギ氏は言う。「筆致や筆の流れを理解すれば、何が書かれているのかをはっきりと理解できるようになります。」

ストロークベースの認識と文字・単語予測を組み合わせると、膨大な処理が必要になります。速度が最優先であるため、クラウドベースの手書き認識処理は利用されず、Appleはデバイス上で処理するシステムを採用せざるを得ませんでした。

「それは、あなたが手に持っているデバイス上で、リアルタイムで今まさに起こっていなければなりません」とフェデリギ氏は主張する。「つまり、デバイスの計算能力は、そのレベルの処理をローカルで実行できるほど高くなければならないということです。」

Appleのチップ設計における専門知識により、新型iPad Air 4にはApple最速の自社設計SoCであるA14 Bionicが搭載されました。118億個のトランジスタ、6コアCPU、新しい4コアグラフィックアーキテクチャ、そして毎秒最大11兆回の演算処理が可能な16コアのニューラルエンジンを搭載しています。さらに、CPUベースの機械学習アクセラレータも追加され、機械学習タスクの実行速度が最大10倍向上しています。