ニール・ヒューズ
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自身の金融力を使って上場企業の役員会での決定に影響を与えてきた億万長者のカール・アイカーン氏は、アップルが10年以上ぶりに収益の減少を発表したわずか数日後の木曜日、もはや同社の株を保有していないと発表した。
アイカーン氏はCNBCに出演し、AAPLへの投資を中止したと明かした。物言う投資家であるアイカーン氏は以前、iPhoneメーカーであるAAPLに対して強気な見方を示しており、1年前には1株あたり240ドルという目標株価を発表していた。
カール・アイカーン氏は、依然としてアップルを「素晴らしい企業」とみなしており、CEOのティム・クック氏は良い仕事をしているが、中国政府による干渉を懸念していると述べた。
この大胆な予測にもかかわらず、アップルの株価は目標値である時価総額1兆4000億ドルには全く近づいていない。3月四半期の決算がウォール街の期待を裏切ったことを受け、同社の株価は今週100ドルを下回って取引されている。
iPhoneの売上が初めて前年比で減少したことで、Appleの収益は2015年の580億1000万ドルから2016年には506億ドルに減少した。中国での売上は26%減少した。
アイカーン氏は、アップルを依然として「素晴らしい企業」と見ているものの、中国経済と中国政府への懸念が保有株の売却につながったと述べた。同氏は、中国政府が「介入し、アップルの中国での販売を非常に困難にする可能性がある」と懸念を示した。
この発表後、AAPLの株価は木曜午後の取引でさらに下落した。
アイカーン氏は2015年末に既にAAPLの保有株数を700万株減らしていた。しかし、当時も同氏は同社株を4580万株も保有していた。
2013年当時、アイカーン氏とアップルは対立関係にあり、アイカーン氏はアップルに対し自社株買いを促すための株主委任状を提出しようとした。しかし、2014年初頭にアップルが数週間で約140億ドル相当の自社株を買い戻したことを受け、アイカーン氏は最終的にこの提案を断念した。
今週、アップルは資本還元プログラムに500億ドルを追加し、四半期配当を10%増額すると発表した。しかし、アイカーン氏が同社への投資を継続するには、どうやらそれだけでは不十分だったようだ。