アップルの機械学習担当ディレクターがオフィス復帰方針により退職

アップルの機械学習担当ディレクター、イアン・グッドフェロー氏は、オフィス勤務への復帰に関するiPhoneメーカーの方針もあって、3年間勤めた後同社を辞任した。

機械学習部門の責任者であるグッドフェロー氏は、Apple入社から3年以上が経ち、既存のAIおよび機械学習技術の開発強化を目指すAppleの取り組みの一環として退社する。グッドフェロー氏は従業員宛てのメールで、この退社が差し迫っていることを確認した。

正式な退職理由は不明だが、グッドフェロー氏は、アップルがより多くの社員をオフィス勤務にするという方針変更に問題があったと認めた。The Vergeのゾーイ・シファー氏によると、グッドフェロー氏はメモの中で「私のチームにとって、より柔軟な対応が最善の策だったと強く信じています」と記している。

LinkedInのプロフィールによると、グッドフェロー氏は2019年3月に「特別プロジェクトグループの機械学習担当ディレクター」としてAppleに入社した。このプロフィールは退職後も更新されていない。

グッドフェロー氏は以前、Googleでシニアスタッフリサーチサイエンティストとして勤務していました。また、2つの競合するニューラルネットワークを互いに競わせることでシステムの精度を向上させる、敵対的生成ネットワーク（GAN）の研究でも知られています。

問題となっている方針では、Appleは4月11日以降、スタッフをさまざまなオフィスで勤務させ、最初は週に1日オフィスで働くハイブリッドな勤務スケジュールから始め、徐々にオフィス勤務の日数を増やしていくことになっていた。

Appleの従業員全員がこの計画の推進に前向きなわけではない。少数の従業員を対象としたある調査では、多くの従業員が積極的に他社での就職先を探していることが明らかになった。その理由として、オフィス復帰方針、新型コロナウイルス感染症の感染リスク、有害な企業文化、ワークライフバランスの欠如などが挙げられている。