フランスの出版社がティム・クックに近々発売予定のWeb Eraserの中止を要請

フランスの出版社がティム・クックに近々発売予定のWeb Eraserの中止を要請

ウィリアム・ギャラガーのプロフィール写真ウィリアム・ギャラガー

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iOS 18でSafariに新しいAIツールが登場

フランスの広告主と出版社は共同でティム・クック氏に書簡を送り、Safariユーザーが広告などサイトの一部を選択的に消去できる機能を導入しないようAppleに要請した。

Appleは、 AppleInsiderが独占取材した近々登場するWeb Eraserについてまだ発表すらしていないが、その導入が間近に迫っているとの期待から、英国の出版社は既にティム・クックCEOにWeb Eraserの廃止を訴えている。Business Insiderによると、フランスの業界団体も出版・広告業界を代表して同様の動きを見せている。

「極めて短い通知期間と、この新機能に関する詳細かつ検証済みの情報が欠如していることに加え、特にAppleがまだ回答していない法的責任や編集上の責任に関して、多くの疑問が生じている」と書簡には記されている。

ジェステ、SRI、デジタルマーケティング業界団体アライアンス・デジタルを含むグループは、この機能は「すでに困難な時期に」広告販売を危険にさらすだろうと述べている。

「(この措置は)市民の自由で多様性に富み、質の高い情報へのアクセスを制限し、多元主義、コンテンツへのアクセス性、そして民主主義の活力に重大な影響を及ぼすだろう」とクック氏への書簡は続ける。「同団体は、Safariがフランスのブラウザ市場全体の約25%を占め、モバイル端末ではほぼ90%を占めていると推定している。」

この機能はフランス国内の10万人の雇用を脅かす可能性があると指摘し、業界団体は書簡のコピーをフランスの文化大臣と経済大臣、そして欧州委員会のティエリー・ブルトン域内市場担当委員に同時に送付した。

Appleはフランスの団体からの書簡についてコメントしていない。英国からの書簡も5月10日頃に送付されたにもかかわらず、返答していないようだ。

Web Eraser が iOS 18、iPadOS 18、または次のバージョンの macOS に組み込まれる場合は、WWDC 2024 で発表される予定です。