アップルのスクリーンサプライヤー、ジャパンディスプレイが530万ドルの横領で幹部を解雇

アップルのスクリーンサプライヤー、ジャパンディスプレイが530万ドルの横領で幹部を解雇

マルコム・オーウェンのプロフィール写真マルコム・オーウェン

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ジャパンディスプレイは、iPhone 11に使用されているLCDパネルの一部を供給しています。

苦境に立たされているiPhoneスクリーンサプライヤーのジャパンディスプレイは、会社の資金を横領したとして昨年会計担当役員を解雇したことを認めた。この人物は4年間にわたり会社の口座から約530万ドルを横領していた。

現在はJDIを退職しているこの従業員は、2014年7月から2018年10月の間に同社から約5億7800万円(530万ドル)を詐取していた。この匿名の人物は、自分が管理する口座を使って、架空の会社へのJDIからの支払いを手配し、詐欺を実行した。

ロイター通信によると、この解雇は昨年行われたものの、JDIは木曜日になって初めてこの行為を認める声明を発表した。JDIは当該人物に対して刑事告訴を行い、この件に関して警察に協力していると発表している。

不正行為の発覚は、財務的な存続をかけて戦い続ける同社にとって、まさに正念場を迎えた。JDIは現在、会計の立て直しを図るため、アップルをはじめとする投資家との救済交渉を進めており、その金額は約500億円(4億6000万ドル)と見込まれている。

AppleはJDIに対し、部品代金の支払い期間を短縮することで支援を申し出ており、これによりAppleは出荷分の支払いを迅速に行うことができる。10月の発表では、他の取引先も支払い条件を緩和し、JDIの短期的な資金繰りは最大3億7000万ドル改善された。

ジャパンディスプレイは、売上高の約60%をアップルに依存しており、iPhone用の液晶画面を製造しているが、アップルがOLEDへと移行した際に、同社はその変化への対応が遅れ、追いつこうとする中で他のディスプレイ競合企業に負けてしまった。