AppleInsiderスタッフ
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かつては物議を醸したピアツーピアのファイル共有サービスが今週、レコード業界の支持を得て、広告サポートモデルで再スタートし、その膨大な音楽カタログをアップルのiPod所有者にも無料ダウンロードとして提供することを発表した。
Qtraxは、主要レコードレーベル全てと契約を締結したと主張している。ダウンロード数を集計し、アーティストにはサービスを通じて得られる広告収入から報酬が支払われる。エンドユーザーにとって、このサービスは無料で、複製防止のためのデジタル著作権管理(DRM)ソフトウェアがかけられた楽曲を無制限にダウンロードできる。
このサービスは月曜日にiPodをサポートしないまま開始されたが、Qtraxは、同社のトラックがこれまでAppleのプレーヤーで再生できる方法を考案したと主張している。Appleのプレーヤーはこれまで、Apple独自のFairPlayラッパーでラップされたDRMフリーのトラックとの互換性に制限されていた。
「FairPlayの干渉を受けずにiPodに楽曲を保存できる技術革新を実現しました」と、Qtraxの社長兼CEOであるアラン・クレプフィス氏はAP通信に語った。クレプフィス氏は、Qtraxがどのようにして自社のオーディオファイルをAppleデバイスと互換性を持たせるのかという具体的な内容については明らかにしなかったものの、「Appleは一切関与していない」と付け加えた。
Qtrax社は、iPodとの互換性は早ければ3月にも実現する可能性があると述べている。しかし、AppleがiTunes Storeと自社のデジタルメディアプレーヤーラインとの強固な連携を維持するために、Qtraxの互換性を回避しようとするかどうかは不明だ。
アップデート
Qtraxが昨夜発表した後、大手レコードレーベルのうち少なくとも1社は、新サービスを通じて自社の楽曲を提供するという合意を同社と結んでいたことに異議を唱えている。
「ワーナー・ミュージック・グループは、Qtraxが最近発表したサービスにおいて当社のコンテンツの使用を許可していない」と、世界第3位の音楽会社ワーナーは声明で述べた。
一方、Qtraxは「サービスのライセンス取得を確実にするためワーナー・ミュージック・グループと協議中であり、近いうちに合意に達することを期待している」と回答した。
一方、世界最大の音楽会社ユニバーサルミュージックグループに近い情報筋はロイター通信に対し、同社もQtraxと契約は結んでいないが、協議は継続中だと語った。