判事、サムスン裁判から財務文書を封印するというアップルの要求を却下

判事、サムスン裁判から財務文書を封印するというアップルの要求を却下

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ルーシー・コー判事|出典:米国地方裁判所

水曜日に言い渡された命令で、アップル対サムスン裁判のルーシー・コー判事は、アップルの財務詳細を非公開にするという申し立てを却下したが、連邦裁判所への上訴中の特定の収益および利益の数値に関する当該判決の一時的な執行停止には同意した。

この命令は、専門家証人の宣誓供述書に関連する特定の文書を封印するというアップルの申し立てを一部認め、一部却下した。また、カリフォルニア州裁判所による財務機密情報の開示決定の執行猶予を求める同社の申し立てについても、同様に認められた。

しかし、Apple が財務取引を非公開にするために多大な努力を払ってきたため、Apple の進行中の公判後申し立てに最も関連しているのは、Koh 判事が審理延期の要求を認める決定であると思われる。

問題となっているのは、損害賠償額の計算の概要を部分的に記載した、現在は編集されている文書をアップルが提出したことで、そこには「製品別の販売数と収益の情報」も含まれている。

裁判官は当初、損害賠償請求の非公開を求める申し立てを却下し、Appleは8月にApple対Samsungの陪審が認めた10億5000万ドルに5億3500万ドルの増額を求めているため、文書を公開する必要があると主張した。この申し立てにおいて、Appleは既に市場に出回っているSamsung製品26点の販売を恒久的に差し止めることを目指している。

「アップル社は証拠を提出した際に、財務データを使って数十億ドルの損害賠償を求めつつ、同時にその秘密保持を主張することはできないと認識したようだ」と、コー判事は判決文に記した。「アップル社の財務情報へのアクセスに対する国民の関心は、裁判時よりも今やさらに高まっているかもしれない。」

彼女はさらに、アップル社は、機密情報とされる情報がなぜ「企業秘密」に分類されるべきかについて十分な論拠を提示していないと述べ、以前の命令では「販売数、収益、利益、利益率、コストのデータは『やむを得ない理由』の基準を満たしていない」と判定されたと指摘している。

しかし、連邦巡回控訴裁判所はアップルに訴訟執行停止命令を出し、コー判事は封印要求を却下する以前の命令は正しかったと確信している一方で、「本裁判所が命令を執行停止しない場合、当事者はいかなる救済手段も奪われることになる」とも指摘している。

この差し止め命令は連邦裁判所の控訴裁定が出るまで有効となる。