司法省のアップルに対する電子書籍裁判で判事は「争点が変わった」と発言

米司法省によるアップルに対する独占禁止法訴訟を担当する連邦地方裁判所判事は水曜日、両当事者から2週間にわたる証言を聞いた後、「争点は変化した」と不可解な声明を出した。

司法省によるアップルに対する電子書籍訴訟も残り1日となったが、デニス・コート裁判長は過去2週間の証拠調べについて意見を述べ、その発言は弁護側にとってプラスになる可能性があるとした。

フォーチュン誌のフィリップ・エルマー・デウィット記者による法廷内報告によると、コート判事は審理中に起こったことに関して一方的な発言をしたという。

「十分に準備してきたつもりでした。たくさんのことを学びました」と彼女は言った。「でも、証拠を通して、もっと深く理解することができました。裁判の過程で、争点が少し変わってきたように思います。物事は変化します。人は機敏さを失わないようにしなければなりません。私たちが今どこにいるのか、理解するのが楽しみです。」

判事は、6月に裁判が始まる前に彼女が示した珍しい「暫定的な見解」に言及しているのかもしれない。当時、コート判事は司法省側に立っていたように見え、アップルが電子書籍の価格をつり上げるために大手出版社5社と共謀していたことを証明できる可能性が高いと述べていた。

「政府は、アップルが電子書籍の価格を引き上げるための共謀に故意に加担し、それを助長したという直接的な証拠を裁判で示すことができるだろうし、契約条件を含むこの事件の状況証拠がそれを裏付けるだろうと信じている」とコート判事は5月の公判前審理の最後に述べた。

両当事者は木曜日に最終陳述を行い、その後、コート判事が証拠を検討し、判決を下す。判決までの期間は特に定められていないが、裁判官による審理の場合、平均約2か月かかる。