シャープの液晶工場の暴露はアップルのIGZOディスプレイの使用に疑問を投げかける

シャープの液晶工場の暴露はアップルのIGZOディスプレイの使用に疑問を投げかける

サム・オリバーのプロフィール写真サム・オリバー

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手前が亀山第一工場、その右奥が第二工場|出典:シャープ

AppleがiPadのラインナップに次世代IGZOディスプレイパネルを採用するという数多くの報道があったが、iPhoneメーカーであるAppleが、IGZO部品を生産しているとは知られていないシャープの工場の生産を独占していたことが週末に発覚し、それらの主張に疑問が生じている。

大阪に本社を置くシャープは、亀山第一液晶工場の全生産量をアップルに供給すると、同社の星憲一常務取締役が先週末、日経アジアンレビュー紙に語った。同工場は2003年にテレビ用パネルの生産のために稼働を開始したが、IGZO生産向けに改修されたとは考えられていない。

IGZOの製造は亀山第二工場が担う。第一工場の生産ライン全体がApple専用であること、そして星氏が第二工場の生産能力増強によってAppleへの供給に伴う自然な変動性は補えると保証していることを考えると、同社が第二工場からも供給を受ける可能性は低い。

「第1工場の生産は1社(アップル)にしか出荷されません。この工場だけを見れば、確かに変動リスクは高いです」と星氏は述べた。「しかし、第2工場でスマートフォン用の液晶パネルを大量に生産すれば、第1工場の業績が悪くてもその影響を吸収することができます。」

AppleがIGZO技術(液晶ディスプレイの光透過率を高め、消費電力を削減する技術)を採用するとの噂は長年にわたり続いており、一時は部品の前払いでシャープの亀山工場第二工場の設備更新を賄ったと報じられた。しかし、実際にはその資金は第一工場の設備更新に充てられ、IGZOディスプレイとほぼ同等の効率でありながら製造が容易なLTPSパネルの生産に充てられた可能性が高い。