ケビン・ボスティック
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iPhone ユーザーの中にはスマートフォンを比喩的な意味で命の恩人と考える人もいるが、エリック・トポル博士はワシントン DC からサンディエゴへの最近のフライトで、Apple の人気スマートフォンを文字通りそのように活用した。
ブライアン・ウィリアムズのロック・センターが詳しく報じているように、トポル氏は自身のiPhoneと、臨床的に正確な心電図を提供できるiPhone搭載センサー「AliveCor」を組み合わせて、高度3万フィートで激しい胸痛を訴える乗客のバイタルサインを測定した。
乗客が実際に心臓発作を起こしていることを示すデータが出たとき、トポルは緊急着陸を勧告した。乗客は病院に搬送され、一命を取り留めた。
トポル氏によると、患者がバイタルサインを測定・モニタリングできるアプリの普及は、医療界における革命だ。iPhoneのようなデバイスは、近い将来、経口摂取または注射によるセンサーと連携し、血流、血糖値、睡眠習慣、心拍数などをモニタリングできるようになるだろうと彼は言う。
これらのセンサーのいずれかが重要なデータを検出すると、患者のスマートフォン、あるいは担当医に連絡を取り、医師に警告を発して診察の予約を取ることができます。このような技術により、乳がんなどの集団検診といった非効率的な診療を削減し、患者がスマートフォンと連携したセンサーを使って自身のホルモンレベルや血液化学値をモニタリングできるようになるでしょう。
医療界は、iPad miniのようなデバイスの利便性と携帯性に後押しされながら、こうした技術の導入を断続的に進めている。しかし、規制上の懸念から阻まれることも少なくない。医師の中には、医療費負担適正化法(Affordable Care Act)で義務付けられた電子医療記録システムよりも、iPadを診療に導入する方が早いという意見もある。
しかし、トポル氏が思い描く医療の未来のもう一方の端は、実現までに時間がかかるだろう。無線技術やセンサーは進歩しているものの、医療界におけるそれらのデバイスの導入は、タブレットやスマートフォンの普及よりも遅れている。
しかし、こうしたデバイスの改良のペースは加速し続けており、スマートフォンユーザーが医師に予約の電話をかける必要がなくなる日もそう遠くないかもしれない。なぜなら、スマートフォンがすでに予約を取ってくれているからだ。