ジョシュ・オン
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ニューヨーク・タイムズ紙は日曜日、Facebookが「iPhoneの開発に携わった元Appleのソフトウェア・ハードウェアエンジニアを6人以上」、さらにiPadの開発に携わったエンジニア1人を採用したと報じた。同紙は、非公式に語ったFacebookの現従業員や、同社の計画について「説明を受けた」人物の証言を引用している。
ある情報筋によると、今回の取り組みは同社にとって3度目のスマートフォン開発の試みだという。最初の試みに関わったとされる人物は、ニューヨーク・タイムズ紙に対し、当初の計画は予想以上に困難だったため頓挫したと語った。その結果、Facebookはハードウェア開発には業界経験豊富なベテラン、特にApple出身者が必要だと認識したとみられている。
しかし、同社は自社開発だけでは満足しないかもしれない。台湾のスマートフォンメーカーHTCとも提携し、スマートフォンを開発中との報道もある。時折正確な情報も得られるDigiTimesの最近の噂によると、HTCとFacebookの共同開発スマートフォンは早ければ今年の第3四半期にも発売される可能性があるという。
フェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏がこのプロジェクトに直接関心を示したと報じられている。
「以前アップルで働き、iPhoneの開発に携わっていたあるエンジニアは、ザッカーバーグ氏と会った際、スマートフォンの内部の仕組みについて質問を浴びせられたと語った」と報道は伝えている。
幹部は、どのような種類のチップが使われているかといった「複雑な詳細」に興味を持っていたとされている。Facebookは秘密保持のため、このプロジェクトの採用活動において「戸別訪問」を行っているとみられている。
Facebookの従業員は、ザッカーバーグCEOが、スマートフォンがなければFacebookが単なるアプリに成り下がってしまうのではないかと「懸念している」と示唆した。実際、Facebookは現在iPhone向けに3つのアプリを提供している。同社は先週、最近10億ドルで買収したInstagramに似たカメラアプリをリリースした。
ジャーナリストのニック・ビルトン氏から連絡を受けた同社は、「通信事業者、ハードウェア製造業者、OSプロバイダー、アプリケーション開発者など、モバイル業界全体で取り組んでいる」という以前の声明を繰り返すだけだった。
日曜日の報道では、Facebookがスマートフォン企業の買収に踏み切る可能性も指摘されている。同社は最近のIPOで160億ドルを調達しており、これはResearch in Motion社またはHTC社を買収するのに十分な額だ。ソフトウェア企業がハードウェア企業に参入するのは珍しいことではない。ライバルのGoogleは最近、携帯電話メーカーのMotorola Mobility社を125億ドルで買収した。
Facebookが自社プロジェクトに元iPhoneエンジニアを起用しているにもかかわらず、ニューヨーク・タイムズ紙は、最終的に開発されるデバイスが「必ずしも」Appleと直接競合するわけではないと示唆した。Facebookは広告を販売しているため、同社のスマートフォンはGoogleとその広告活動の媒体として機能しているAndroidモバイルOSに対抗する可能性がある。
Facebookにとって懸念材料の一つは、AppleのiOSとライバルのソーシャルネットワーキングサービスTwitterの緊密な連携だろう。iOS 5のリリースに伴い、Appleはシステム全体へのTwitter埋め込み機能を導入した。AppleがFacebookでも同様の取り組みを行う可能性は示唆されていたものの、両社の関係は必ずしも良好とは言えなかった。例えば、AppleはFacebookのソーシャル音楽サービスPingとFacebookアカウントの連携に関する合意に至らなかった。