フォックスコン、iPod関連記事でジャーナリストを提訴

フォックスコン、iPod関連記事でジャーナリストを提訴

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アップルコンピュータ社からiPod製造を請け負っている台湾企業が、製造工場の劣悪な労働環境に関する報道で同社の評判を傷つけたとしてジャーナリスト2名を訴えている。

上海日報は、フォックスコン・エレクトロニクスが7月10日に上海市中級人民法院に申し立てを行った後、中国の裁判所が中国ビジネスニュースの記者である王有氏と同紙の編集者である翁宝氏の個人資産を凍結したと報じている。報道によると、差し押さえられた資産には、ジャーナリストの所有するアパート、車、銀行口座などが含まれている。

鴻海精密工業の登録商標であるフォックスコンも、ジャーナリストらを相手取り訴訟を起こし、王氏に2000万元(250万ドル)、翁氏に1000万元(125万ドル)の賠償を求めている。上海日報によると、この訴訟は賠償請求額の点で中国本土における同種の訴訟としては最大規模となる。

訴訟では、王氏が執筆した記事がフォックスコンの深圳工場の従業員のほとんどが1日12時間以上働き、月収はわずか1,000元程度に過ぎないと主張し、同社の評判を傷つけたと訴えている。また、従業員は長時間立ちっぱなしで、他の従業員と話すことも許されていないと主張している。

中国ビジネスニュースは、「ジャーナリストをしっかりと支援し、今回の件で起こり得るあらゆる結果を受け入れる」と述べた。また、中国のジャーナリズム界全体が、フォックスコンによるジャーナリスト個人への資産凍結の決定を非難すると述べた。

王氏の記事が掲載されたのは、英国のメール・オン・サンデー紙が同様の記事を掲載した4日後だった。この報道はアップルによる徹底的な監査のきっかけとなった。

アップルは今月初めに調査を完了し、監査対象の大部分においてフォックスコンがコンプライアンスを遵守していることを確認したと発表した。しかし、アップルは行動規範への違反や、改善が必要なその他の項目も発見しており、対応を期待している。