スラッシュレーン
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アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)は水曜日、顧客は音楽をレンタルするよりも所有したいと考えているとの見解を堅持し、iTunesに定額制モデルを追加するという音楽業界からの要請に屈する可能性は低いことを示唆した。
ジョブズ氏の発言は、アップルが音楽業界の大手レーベル数社とiTunesのライセンス再交渉の準備を進めているとみられる中で行われた。交渉の一環として、複数のレーベルがアップルに対し、業界をリードするiTunes Storeにサブスクリプションモデルを追加するよう強く求めるとみられる。
コンパクトディスクの売上減少と、それと同時に蔓延するピアツーピア・ファイル共有ネットワークを通じた違法音楽ダウンロードに苦しむレコード会社は、サブスクリプションサービスによる収益拡大の可能性を強く訴えている。彼らは、サブスクリプションモデルによって音楽消費量が増加し、楽曲が再生されるたびに発生する少額のライセンス料に加えて、毎月の収益を得ることができると考えている。
しかし、ジョブズ氏は今のところ、アップルの現行のアラカルトおよびアルバムダウンロードモデルを堅持する構えのようだ。このモデルは、同社をデジタルダウンロード事業の最前線に押し上げた。2003年の創業以来、同社のiTunesミュージックストアは世界中で25億曲以上を販売してきた。
「人々は自分の音楽を所有したいのです」とジョブズ氏は語った。
迫り来る交渉において、Appleは音楽レーベルに対し、デジタル著作権管理(DRM)と呼ばれるコピー防止ソフトウェアなしでの楽曲販売に関して更なる譲歩を迫ると予想されている。今月初めに発表された画期的な合意では、世界第3位の音楽レーベルであるEMIグループが、5月からiTunesでDRMフリーの楽曲販売を開始すると発表した。
「他の音楽会社にも、この動きに非常に興味を持っている人がたくさんいます」とジョブズ氏はこの動きについて語った。「彼らは今、この件について真剣に検討しているところです。」
アップルの最高経営責任者(CEO)は、EMIとの提携による圧力がユニバーサル、ソニーBMG、ワーナーミュージックといった他の大手レコード会社3社にも重くのしかかり、競争力維持のためには基本的に他社に追随せざるを得なくなることを期待している。
「年末までに、iTunesで提供する楽曲の半数以上がDRMフリー版になると考えています」とジョブズ氏はロイター通信に語った。「目標は達成できると考えています。」