Apple、iPhone 4の「アンテナゲート」アンテナ設計の特許を取得

米特許商標庁は火曜日、iPhone 4で使用されていたと思われるベゼルギャップアンテナの特許をApple社に付与した。この設計は最終的に2010年に悪名高い「アンテナゲート」騒動の引き金となった。

Appleの米国特許番号8,270,914「ベゼルギャップアンテナ」は、ワイヤレスデバイスのベゼルの一部として機能し、製品全体のサイズを縮小できるアンテナアセンブリについて説明しています。この特許は、AppleのiPhone 4の発表の6か月強前の2009年12月に最初に出願されました。

発明の背景に見られるように、「ベゼル ギャップ」ソリューションは、ワイヤレス動作性能を維持または向上させながらデバイスのサイズを縮小する試みでした。

小型フォームファクタの無線機器に対する消費者の需要を満たすため、メーカーはアンテナ部品などの無線通信回路をコンパクトな構造で実現しようと絶えず努力しています。同時に、金属製の筐体部品などの導電性構造を電子機器に組み込むことが望ましい場合もあります。導電性部品は無線周波数性能に影響を与える可能性があるため、導電性構造を含む電子機器にアンテナを組み込む際には注意が必要です。

iPhone 4を薄く軽くするために、Appleはデバイスの周囲に金属バンドを採用しました。これは構造的な剛性を高めるだけでなく、Wi-Fiと携帯電話通信用のアンテナとしても機能していました。特許では、このようなベゼル部分の導電性が無線周波数性能に悪影響を与える可能性があることを指摘し、ループアンテナ間に隙間を設けることを提案しています。

特許の説明から：

これらの導電性構造は無線周波数信号を遮断する傾向があるため、デバイスの背面平面の一部または全体をプラスチックなどの誘電体材料で形成することが望ましい場合があります。

誤解のないよう言えば、隙間は空気を含むあらゆる誘電体ででき得るが、Apple はベゼルが「見た目に美しい」ものとなるようプラスチックの使用を選択した。

さらに、アンテナを調整することで、隙間付近の電界集中を軽減し、指や他の体の部分による不要な減衰を回避することができます。

一実施形態では、ベゼルギャップ構造によって2つのループアンテナを分離できます。1つはデバイスの上部に配置され、Wi-Fi、GPS、Bluetoothに対応し、もう1つは下部に配置され、「1つ以上の携帯電話帯域での音声およびデータ通信」に対応します。これはiPhone 4のアンテナの正確な構成です。

2010年にiPhone 4が発売されて間もなく、ユーザーから、端末の持ち方によると思われる携帯電話の電波の減衰に関する苦情が寄せられ始めました。後に、この電波減衰はユーザーの手による減衰に起因することが判明し、Appleは影響を受けたユーザーにiPhone用バンパーケースを無料で提供しました。

2月にアップルは、現在「アンテナゲート」論争として知られている集団訴訟の和解に関して声明を発表し、同社が「少数」の人々に15ドルを支払ったと述べた。