ウィリアム・ギャラガー
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Nuvia 共同創設者、LR: John Bruno、Gerard Williams III、Manu Gulati
元アップル社員によって物議を醸しながら設立されたチップ設計会社 Nuvia が、スマートフォンやノートパソコン向けのカスタム プロセッサの設計を支援するために Qualcomm に買収される。
iPhone 12シリーズの5Gモデムを現在製造しているQualcommは、プロセッサ設計会社Nuviaを14億ドルで買収すると発表した。Nuviaは元Apple社員によって設立されたため、未解決の法的問題を抱えており、サーバー向けプロセッサの設計に取り組んでいる。
ロイター通信によると、クアルコムはスマートフォン、ノートパソコン、さらには自動車向けの新しいプロセッサの開発にNuviaの設計と技術を利用する予定だという。
Appleは、「iPhone 13」に搭載されるQualcommの設計を置き換えるため、独自の5Gモデムを設計している。QualcommもAppleとの長年の訴訟から解放され、独自のカスタムプロセッサ設計の拡大を目指している。
クアルコムは、アップル向けの業務のほかにも、サムスンやマイクロソフトにもプロセッサを提供してきた。
「NuviaがQualcommチームに加わることを大変嬉しく思います」と、マイクロソフトの最高製品責任者であるパノス・パナイ氏は声明で述べた。「今後、Windowsエコシステム全体のお客様を支援する素晴らしい機会が生まれます。」
クアルコムの今回の動きは、現CEOのスティーブ・モレンコフ氏に代わり、シリコン部門責任者のクリスティアーノ・アモン氏がCEOに就任すると発表したことと時を同じくして行われた。また、Nuvia買収の決定は、クアルコムがライバル企業のNVIDIAに買収されたARMへの依存度を下げることを狙っていると報じられている中で行われた。
Nuviaの買収は、同社のCEOであるジェラルド・ウィリアムズ3世が前職のAppleとの法廷闘争を続ける中で進められている。ウィリアムズ3世はApple在籍中にNuviaを設立し、同僚を誘致したとされている。
ウィリアムズ3世はこれを否定し、AppleがNuviaの従業員をヘッドハンティングしていると主張している。Appleとウィリアムズ3世の間の訴訟の公判日程は未定であり、ロイター通信はAppleがNuvia自体を訴えていないと報じている。