スプリント、Tモバイルとの合併交渉終了へ、報道

スプリント、Tモバイルとの合併交渉終了へ、報道

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米国の携帯電話会社スプリントの親会社ソフトバンクグループは、合併により新会社の経営権を失うことへの懸念を同社幹部が表明したことを受け、Tモバイルとの合併交渉から撤退を検討していると報じられている。

日経新聞は関係筋の話として、ソフトバンクが火曜日に合併交渉の中止を提案する予定だと報じた。この動きにより、米国第3位と第4位の携帯電話事業者の統合計画が頓挫する可能性がある。

情報筋によると、ソフトバンクは先週金曜日に会議を開き、Tモバイルの親会社であるドイツテレコムに合併後の会社の支配権を与える現行の合意について協議した。ソフトバンクは当初、この条件に前向きだったが、ロイター通信によると、幹部らは孫正義社長に対し、同社最大の資産の一つであるドイツテレコムの支配権譲渡を再考するよう促したという。

複数の報道によると、Tモバイルの親会社であるドイツテレコムは合併会社の過半数株を保有する交渉を行い、ソフトバンクは40~50%の少数株を保有することになるという。

この買収が失敗に終われば、ソフトバンクにとって2社による通信会社買収の失敗は2度目となる。日本のテクノロジー大手ソフトバンクは2014年にTモバイルの買収を試みたが、政府規制当局の反対により買収を断念した。また、2011年にはAT&TによるTモバイルへの同様の買収提案が反トラスト当局によって阻止された。

ソフトバンクは、米国の無線通信業界におけるベライゾンとAT&Tの二大独占に挑むことに熱心だ。加入者数は増加しているものの、Tモバイルは依然として第2位のAT&Tに後れを取っており、スプリントはさらに弱い立場にある。合併は両社の顧客基盤を強化するだけでなく、新会社はより効率的なネットワーク投資を行うことも可能にするだろう。

今月初め、提携がほぼ完了したとの噂が流れた後、事態は急転した。ブルームバーグは当時、スプリントとTモバイルは合併契約の主要な部分で合意し、10月末の決算発表に間に合うよう準備を進めていると報じていた。同紙は、両社がまだ最終的な詳細を詰めているため、発表は11月に延期される可能性が高いと指摘していた。