サム・オリバー
· 1分で読めます
ロイター通信によると、エイサーの会長であるJT・ワン氏は、同社の第2四半期の業績不振を「調整期」と位置付けた。同社は、低価格・低消費電力のネットブックの売上を圧迫したアップルのiPadの発売以来、数々の苦境に立たされている。
王氏は、タブレットへの「熱狂」が収まり、消費者が従来のノートパソコンへの関心を取り戻すと予想していると報じられている。iPadについては名指しこそしなかったものの、Appleのタッチスクリーンデバイスは2010年の発売以来、タブレット市場を席巻している。
王氏がiPadの衰退を予測したのは今回が初めてではない。昨年、エイサーの会長はiPadの市場シェアがタブレット市場における20~30%に低下すると予測した。現在に至るまで、Appleは依然としてタブレット販売全体の50%以上を支配している。
エイサーの売上高は2011年を通して一貫して減少しているものの、同社は依然として世界第2位のPCベンダーの地位を維持している。ワン氏は水曜日、エイサーが今年中に損益分岐点に達するのは「不可能」だと認めた。
エイサーは4月から6月にかけて、2億3,430万ドル(台湾ドル換算で67億9,000万ドル)の純損失を計上した。これは、アナリストが予想していた33億ドル(台湾ドル換算)の2倍以上となる。
エイサーの最高経営責任者(CEO)は4月に辞任し、市場をリードするアップルのiPadに対抗するため、組織再編を進めていた。当時、ジャンフランコ・ランチ氏の退任の「主な理由」はアップル製品の成功の影響だと言われていた。
かつてAcerが王者だったネットブック市場の崩壊を受け、同社はiPadに対抗すべく、タブレット型デバイスシリーズにAndroidを採用した。7月、ワン氏はAppleがAndroidデバイスメーカーとの「特許戦争」を煽っていると非難した。
5月、エイサーの売上不振の責任をめぐって、王会長と元CEOのランチ氏は激しい口論を繰り広げた。ランチ氏は、エイサーがアップルのiPadへの対応が遅すぎたと批判したが、エイサー側は反論し、元CEOは単に成果を上げることができなかったと反論した。