マルコム・オーウェン
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iPhone XのTrueDepthカメラに使用される部品のメーカーであるAMSの株価は、Appleが今年のiPhone更新の生産計画の最終決定に遅れていることが原因と考えられる、第2四半期の収益が予想より低いと警告したことを受けて14%下落した。
ロイター通信によると、オーストリアの垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)モジュールメーカーは、秋に発売されるiPhone向けの部品生産に備えて、iPhone Xの部品生産ラインの生産量を削減している模様だ。受注の部品種類が変化するにつれ、生産量は減少すると予想されていたが、Appleが部品仕様の最終決定を遅らせていることが、この減少をさらに悪化させているようだ。
市場アナリストによると、AMS の収益の半分は Apple からのものだという。そのため、AMS の広報では Apple の名前は直接挙げられていないものの、「主要顧客」は iPhone メーカーである可能性が非常に高い。
AMSは、「これらの製品移行と、主要消費者向けプログラムにおける製品変更により部品の試作が不可能なため、生産能力の大幅な稼働率低下も予想しています」と警告しています。同社は、当四半期の売上高減少を警告するとともに、第1四半期の売上高が前回予想の下限にとどまったことを指摘しました。
AMSの幹部は、生産量が減少しているにもかかわらず、主要顧客が製品の新仕様を承認し、生産が再開されれば、2018年後半には業績が回復すると投資家に伝えた。幹部によると、主要顧客は同社のハードウェアの使用にコミットしているため、工場での人員削減の計画はないという。
iPhone X向けVCSELモジュールの供給に続き、AMSは同技術を使用した将来のiPhoneおよびiPadモデルの契約も獲得すると予想されている。
AMSはガイダンスの中で、第2四半期の売上高が2億2000万ドルから2億5000万ドルの間になると予想しており、これは今年最初の3か月間の売上高4億5270万ドルから減少することになる。
Appleが新型iPhoneの生産準備を進める中、株式市場で打撃を受けているAppleサプライヤーはAMSだけではないようだ。電源管理チップメーカーのDialog Semiconductorの株価は5.4%下落し、STMicroの株価も早朝取引で4%下落した後、3%回復した。
AMS の株価下落は同社にとって過去 2 年間で最大の 1 日の下落と報じられている。
iPhone Xに使用されているVCSELベースのTrueDepthカメラは、毎年秋に行われる製品ライン更新で複数のiPhoneに採用されると噂されており、現時点ではその時期に3つのiPhoneが発売されると予想されている。