欧州の通信事業者、埋め込みSIMオプションをめぐりAppleを脅迫

欧州の通信事業者、埋め込みSIMオプションをめぐりAppleを脅迫

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新たな報道によると、欧州の通信事業者は、AppleがSIMカードを内蔵したiPhoneを発売した場合、補助金を削減すると警告している。

10月には、AppleがGemaltoと提携し、iPhoneに統合できるオープンSIMを開発しているという報道がありました。内蔵SIMカードがあれば、ユーザーは競合する通信事業者の中から好きなものを選び、Apple Storeから直接サービスを有効化できるようになるでしょう。

フィナンシャル・タイムズの報道によると、欧州の携帯電話事業者はこの可能性に憤慨している。「通信事業者は、Appleが新しいSIMカードで自社のモバイル顧客との関係をコントロールしようとしていると非難している」と、ライターのアンドリュー・パーカー氏は書いている。内蔵SIMカードがあれば、顧客はキャリア間の乗り換えが容易なことを武器に、より短期の契約を要求する可能性がある。

パーカー氏は、噂を受けて通信事業者は、Appleが内蔵SIMを採用した場合、iPhoneへの補助金支給を拒否する可能性があると「非公式に」述べていると述べている。欧州の通信事業者の中では、英国のボーダフォン、フランステレコム、スペインのテレフォニカがAppleの関心を「懸念している」ことで知られている。ある欧州の通信事業者の上級幹部は、この新しいSIMカードが通信事業者とAppleの「戦争」につながる可能性があると述べた。

AppleのiPhoneはわずか3年で既に無線通信業界を揺るがしており、複数キャリアに対応した統合SIMは通信事業者にさらなる混乱をもたらすだろう。バーンスタインのアナリスト、ロビン・ビーネンストック氏はフィナンシャル・タイムズに対し、組み込みSIMは「最終的には、(携帯電話事業者が)顧客のコントロールをAppleのような端末ベンダーに譲り渡し、汎用的な容量プロバイダーに追いやられるプロセスの第一歩となる可能性がある」と述べた。

しかし、この措置はアップルに損失をもたらす可能性がある。ビーネンストック氏は、欧州の通信事業者がiPhoneへの補助金を撤廃するという脅しを実行した場合、アップルのiPhoneの全世界売上高が12%減少する可能性があると推計した。