ケイティ・マーサル
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米国や欧州の一部で爆発的な成功を収めたアップルのiPhoneは、世界で最先端の携帯電話を長年使い慣れてきた消費者がタッチスクリーン式の端末よりも、より安価で馴染みのある製品に乗り換えているため、日本で同様の成功を収めるのに苦戦している。
問題の一つは、Appleと日本の独占キャリアであるソフトバンクが、この端末を高額で販売し、3Gインターネット接続などの機能を謳っていることです。米国の顧客にとって3G接続は比較的新しいものですが、日本の携帯電話では長年、この技術が主流となっています。
16GBモデルの価格は、新規顧客が2年契約を結ぶ場合、約320ドルで、米国通信事業者AT&Tの提示価格299ドルをわずかに上回る。しかし、ソフトバンクの既存加入者1,950万人には同様の補助金は提供されておらず、同モデルの購入に月額最大60ドルのインターネットサービス料金に加えて540ドルを支払わなければならない。
同通信会社は7月のiPhone 3G発売以来データ通信料を値下げしているが、消費者の大多数は依然、低価格で継続的に販売されている多くの端末の中から1つを選んでいるとウォール・ストリート・ジャーナルは伝えている。
iPhoneの普及を阻むもう一つの障壁は、日本の消費者にとって馴染みのある機能、例えば「絵文字」が欠けていることです。絵文字は、メールの文章に挿入して華やかに見せることができるクリップアートの一種です。また、デジタルテレビ、衛星ナビゲーションサービス、デビットカードや電車の乗車券として使えるチップなど、日本の携帯電話の多くに搭載されている機能もiPhoneには欠けています。
iPhoneの目立った機能の一つであるAppleのApp Storeも、その利点を知らず、オンラインでの購入に慎重な日本のユーザーにはほとんど無視されてきた。
「日本のユーザーはiPhoneをどう使えばいいのか分からない」とGfKマーケティングサービスジャパンのアナリスト、平岡卓郎氏は言う。「アップルが具体的な使い方の例を示してくれれば、売り上げは伸びるかもしれない」
苦戦しているのはAppleだけではない。ウォール・ストリート・ジャーナルは「日本の携帯電話市場のシェアを巡って10社以上の国内端末メーカーがしのぎを削っている」と指摘しているが、世界トップのノキアでさえ1%のシェア獲得にさえ成功していない。東京に本社を置くシャープは25%のシェアで市場をリードしている。