ウェズリー・ヒリアード
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AppleのDMA遵守は規制当局の満足を得られないかも
デジタル市場法により、Appleなどの企業はさらなる競争の機会を開くよう義務付けられたが、この法律により収益化とセキュリティ上の懸念に関する新たな問題も生じた。
規制当局が同社のコンプライアンスへの取り組みを隅々まで精査する中、Appleのデジタル市場法に関する問題は始まったばかりだ。Appleが開発者を新しい契約オプションから遠ざけようとしているのではないかとの懸念もあるようだ。
ロイター通信がEU反トラスト担当のマルグレーテ・ベステアー長官に 行ったインタビューで、同社のDMA(データ保護規則)遵守の主要部分が調査対象となっていることが明らかになった。特にAppleは、手数料とセキュリティ警告の表示で問題を引き起こしている可能性がある。
「例えば、アップルの新しい料金体系によってDMAのメリットを享受することが事実上全く魅力的ではなくなるかどうかなど、我々が強い関心を抱いている点があります」とベステアー氏はインタビューで述べた。「そういった点を我々は調査するつもりです。」
問題となっている料金体系は、Appleのコアテクノロジーフィー(Core Technology Fee)です。これは、アプリのダウンロード数が100万件を超える開発者に対し、新規ダウンロードごとに年間0.5ユーロの支払いを義務付けています。この料金体系は、無料アプリを開発する開発者の間で懸念を引き起こしており、このような料金によって経済的に破綻する可能性があると懸念されています。
ベステアー氏はまた、Appleがユーザーによる外部アプリマーケットプレイスの利用を阻害している可能性にも不満を抱いている。App Store以外でアプリを利用することに伴うセキュリティリスクについて、ユーザーに警告しているのだ。
「これらのサービスが安全に利用できないと言うのは賢明ではないと思います。なぜなら、それはDMAとは全く関係がないからです」とベステアー氏は警告について述べた。「DMAは、他のサービスプロバイダーがユーザーにアクセスするための市場を開くために存在します。サービスプロバイダーがOSの安全性をどのように確保するかは、プロバイダー自身に委ねられています。」
開発者からのフィードバックは、EU反トラスト局長が調査対象を決定する上でも役立っています。SpotifyやEpic Gamesといった企業からの注目を集めた苦情以外にも、多くのフィードバックが寄せられているようです。