アップル、チップの営業秘密窃盗訴訟でリボスとの和解に合意

アップル、チップの営業秘密窃盗訴訟でリボスとの和解に合意

マルコム・オーウェンのプロフィール写真マルコム・オーウェン

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AppleのM1 Max SoC

アップルは、企業秘密の窃盗と従業員の引き抜きで以前訴えていた新興企業リボスとの法廷闘争に終止符を打つ和解に達した可能性がある。

Appleは2022年にRivosを提訴し、このステルススタートアップが自社製品を改良するために、同社のチップ設計に関するエンジニアと企業秘密を盗んだと非難した。それから約2年が経ち、両社はついに訴訟の終結に近づいている。

ロイター通信が閲覧したカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所への共同提出書類によると、AppleとRivosは「訴訟の和解につながる可能性のある合意に署名した」という。合意には、「Rivosのシステムおよびその他の活動のフォレンジック調査に基づき、Appleの機密情報を修復する」条項が含まれている。

AppleとRivosは、裁判所に対し、訴訟の停止と、和解の一部となる活動が終了すると予想される2024年3月15日までの保留中の期限のすべてを無効にするよう求めている。

文書盗難の申し立て

最初の訴訟において、Appleは2人の従業員がRivos社の使用のためにAppleから数ギガバイトのファイルを持ち出したと主張した。盗難されたファイルには、Appleの社内プロジェクトに関する数千件の文書や、システムオンチップ(SoC)設計に関する文書が含まれていたとされている。

当初の訴訟では2名が被告として挙げられていましたが、AppleからRivosに入社した他の従業員も同様の窃盗を行っていたとされています。中にはAirDropと複数のUSBドライブを使用した者や、Time Machineのバックアップを利用した者もいました。Rivosは、一部の従業員に暗号化されたメッセージングアプリを使用するよう指示したとされ、一部の従業員はデータを削除したりドライブを消去したりして証拠隠滅を図ったとされています。

ある従業員は、「訴訟に負けた場合、いくら支払わなければならないのか」「退職後1年で人材を引き抜く」といったキーワードでインターネット検索を行っていたことが判明した。また、敗訴した側の弁護士費用に関する情報も調べていた。

1年後、リボスは反訴を起こし、アップルが従業員に対し、他社での就職を阻むような拘束契約を結ばせていると非難した。

アップルはその後、リボスに移籍した6人の元従業員に対する関連する訴訟を多数解決した。