サム・オリバー
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ロイター通信が報じたところによると、ロンドンに拠点を置く調査会社カンター・グループの最新レポートで、世界のスマートフォン市場におけるアップルのシェアが明らかになった。調査によると、iPhoneは英国、米国、オーストラリアでシェアを伸ばしているものの、「この傾向は全世界に広がっているわけではない」という。
アップルにとっての問題は欧州で発生している。グーグルのAndroidプラットフォームは低価格デバイスのおかげでシェアを伸ばしている。特にフランスでは、アップルのスマートフォンシェアが29%から20%に低下しており、報告書では「価格への敏感さの兆候が強まっている」と指摘されている。
同様に、ドイツではAppleのスマートフォンシェアが27%から22%に低下し、イタリアとスペインでもiPhoneのシェアが減少した。報告書では、「高価なAppleモデル」である新型iPhone 4Sの販売が、欧州全体の景気減速の影響を受けたと指摘されている。
ヨーロッパ全域でAppleのスマートフォンシェアが低下しているように見える一方で、Googleは依然として優位を維持している。調査によると、Androidは全市場において46~61%のシェアを占めている。
ヨーロッパでは、政府債務に起因する金融危機の真っ只中にあるため、企業と消費者の信頼感は特に低い。報告書は、ヨーロッパの人々が「支出を抑制している」と指摘しており、これが英国以外のiPhone販売に影響を与えている可能性が高い。
米国に関しては、この報告書はNPDグループが先週実施した別の調査とほぼ一致しており、AppleのiPhoneとGoogleのAndroidが現在スマートフォン市場の82%を占めていることが明らかになった。10月末時点でAndroid搭載スマートフォンのシェアは53%、AppleのiPhoneは29%だった。