JPモルガン、App Storeの手数料引き下げはAppleへの影響は限定的と予測

JPモルガン、App Storeの手数料引き下げはAppleへの影響は限定的と予測

マイク・ピーターソンのプロフィール写真マイク・ピーターソン

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クレジット: Apple

JPモルガンは、アップルが大多数の開発者に対するApp Storeの手数料を新たに引き下げたことは、売上高と1株当たり利益への逆風にもかかわらず、アップルの財務に及ぼす影響は限定的になる可能性が高いと考えている。

水曜日に発表されたこのプログラムでは、App Storeでの年間売上が100万ドル未満の開発者に対し、アプリ内購入に対するAppleの手数料を30%から15%に引き下げる。このプログラムは2021年1月1日に開始される。

AppleInsiderが閲覧した投資家向けメモの中で、主任アナリストのサミク・チャタジー氏は、このプログラムは「『大手テック』のビジネス慣行に対する監視の強化に対する反応である可能性が高い」と述べた。

チャタジー氏は、このプログラムは大多数の開発者をカバーできるものの、App Storeの収益源に影響を及ぼす割合ははるかに小さいと考えている。この恩恵は大手プラットフォームではなく、中小企業や独立系開発者に適用されるため、潜在的な収益への影響は比較的小さい。

さらにアナリストは、今後中小企業や個人開発者に対しては、15% に引き下げられた税率が恒久的に適用される可能性があると示唆している。

Appleの利益への影響に関しては、投資家は「開発者コミュニティ全体の料金が最終的に緩和される」ことによる幅広い収益リスクを価格に織り込むことを目指すだろうとアナリストは考えている。

JPモルガンは現在、App Storeの手数料が5%引き下げられるごとに27億ドルの逆風と1株当たり利益の3%の減少を招く可能性があると見積もっている。

クレジット: JPモルガン

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現在、投資銀行は、Appleの最新のアップデートに基づき、App Storeがダウンロード数310億件、総売上高550億ドル、サブスクリプション約5億8500万件に基づいて、約160億ドルの収益をもたらしていると見積もっている。

チャタジー氏は、2022年の1株当たり利益4.85ドルと約31倍の混合株価収益率に基づいて、AAPLの目標価格を150ドルに維持している。

発表から4時間以上が経過した本記事執筆時点では、Appleの株価は事実上その日の水準で推移している。