世界で最も訴訟されているテクノロジー企業であるアップルは「弁護士を雇う」ことを余儀なくされている

世界で最も訴訟されているテクノロジー企業であるアップルは「弁護士を雇う」ことを余儀なくされている

ニール・ヒューズのプロフィール写真ニール・ヒューズ

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iPhone発売以降、世界で最も訴訟を起こされているテクノロジー企業であるアップルは、ライバルのノキア、HTC、モトローラとの特許争いに備えて弁護士を確保している。

ビジネスウィーク誌によると、アップルの最高経営責任者(CEO)スティーブ・ジョブズ氏は、世界有数のテクノロジー企業を相手に、また企業のために戦う経験を持つ弁護士を採用しているという。この法廷闘争は、検索大手グーグルの競合モバイルOS「Android」を阻止するための動きと見られている。

「アップルは、全米屈指の特許弁護士を社外顧問として雇用している」と、アダム・サタリアノ氏とスーザン・デッカー氏は記している。「その中には、2005年にアップルがZen音楽プレーヤーのメーカーであるクリエイティブ・テクノロジー社に1億ドルを支払うことで合意した和解交渉を手がけたカークランド・アンド・エリスのロパート・クルプカ氏、クアルコム社との訴訟でブロードコム社を代理して勝利を収めたボストンのウィリアム・リー・ウィルマーヘイル氏、そしてメルク社の最大製品であり年間47億ドルの喘息治療薬シングレアの特許防衛に成功したワイル・ゴッチェル・アンド・マンジス法律事務所のマット・パワーズ氏などが含まれる」

アップルの法的取り組みは、同社の最高顧問弁護士であるブルース・シーウェル氏が主導している。また、同社は今年、サン・マイクロシステムズとIBMで知的財産担当最高顧問を務めたノリーン・クラール氏を社内弁護士として迎え入れた。

また、リーガルメトリック社によれば、iPhoneが発売された翌年の2008年以降、アップルは最も訴訟を起こされているテクノロジー企業となっているとも同報告書は指摘している。

Appleは近年、訴訟攻勢に晒されており、2009年だけでも27件もの新たな特許侵害訴訟が提起されている。Appleは、これらの訴訟への対応には、訴訟の是非に関わらず「多大な時間と費用」がかかると述べている。

AppleとNokiaは、それぞれが相手方を特許侵害で訴える法廷闘争を繰り広げている。Appleは、NokiaがGUIや端末の起動など、様々な技術に関連する13件の特許を侵害していると主張している一方、NokiaはAppleを10件の特許侵害で訴えている。

Appleは、GoogleのAndroidオペレーティングシステムを搭載した端末を製造するハードウェアメーカー、MotorolaとHTCとも訴訟を起こしている。これらの訴訟は、Apple対Androidの戦いと捉えられてきた。

「競合他社が当社の特許取得済みの発明を盗むのをただ傍観することも、あるいは何らかの対策を講じることもできる」と、アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)はHTC訴訟提起後のコメントで述べた。「我々は対策を講じることを決意した」